ヴァイオリン協奏曲のピアノ版をはじめとしたベートーヴェンのレア・レパートリー集!
ハワード・グリフィス&ブランデンブルク州立フランクフルト管弦楽団によるベートーヴェンの比較的珍しいレパートリーを集めたアルバム。注目すべきはクレア・フアンチが独奏を務める「ピアノ協奏曲 ニ長調 Op.61a」でしょう。原曲はよく知られているヴァイオリン協奏曲で、クレメンティの勧めによってベートーヴェン自身の手でピアノ協奏曲に編曲された"6番目のピアノ協奏曲"です。ヴァイオリン協奏曲のときには書かれなかったカデンツァが書かれており、特に第1楽章ではティンパニを伴った大規模なカデンツァが用意されています。このカデンツァはヴァイオリン協奏曲に転用されることは多いものの、ピアノ協奏曲としての録音はあまり多くなく貴重なものと言えるでしょう。「騎士バレエのための音楽」はベートーヴェンが20歳の頃に書かれた1分前後の小曲集で、明るい曲調の作品が並べられています。アルバムを締めくくるのは「ウェリントンの勝利」。戦争交響曲とも呼ばれるこの作品はイギリス軍がフランス軍に勝利したビトリアの戦いを題材に書かれ、ベートーヴェンが書いた管弦楽作品の中では最大の編成を誇っています。
クレア・フアンチは中国出身の両親の下ニューヨークに生まれたピアニスト。ピアノを習い始めたのは7歳と比較的遅かったもののすぐさま才能を発揮し、9歳で早くもカーネギー・ホール・デビュー、10歳の時にはホワイトハウスで演奏し、神童として注目を浴びます。カーティス音楽院でエレノア・ソコロフ氏とゲイリー・グラフマン氏に師事。16歳で参加し人生の転機になったという浜松国際ピアノコンクールでアリエ・ヴァルディ氏に出会い、翌年にはヴァルディ氏に師事するためにハノーファー音楽演劇大学へ入学。2011年のARDミュンヘン国際音楽コンクールに最年少で出場し第2位を獲得すると、2018年のゲザ・アンダ・コンクールでは優勝を果たし、他にも多くのコンクールで好成績を残しています。現在はヴァルディ氏のアシスタントを務める傍ら、ドイツやアメリカを中心に、コンサートやレコーディングを精力的に行っています。
東京エムプラス
発売・販売元 提供資料(2023/03/23)
ベートーヴェンの比較的珍しい作品を3曲収録。ヴァイオリン協奏曲をベートーヴェン自身がクレメンティの勧めに従って編曲した「ピアノ協奏曲」には、ヴァイオリン協奏曲の時にはなかった長大なカデンツァが付されていることで知られます。「騎士のバレエ」は作品番号なしの小さな曲集。恐らく20歳頃に書かれた作品であろうと推測されており、どの曲も単純ながら、楽しさと明るさに満ちています。「ウェリントンの勝利」は1813年6月21日、スペインにおけるビトリアの戦いで初代ウェリントン侯爵アーサー・ウェルズリー率いるイギリス軍が、フランス軍に勝利したことを受け、ベートーヴェンがウェリントン侯を讃えるために作った曲。本来は当時開発された児童楽器"パンハルモニコン"のために書かれましたが、後に大編成の管弦楽のために編曲。実演では大砲が用いられるなど、チャイコフスキーの「1812年」にも匹敵する迫力を持つ作品。 (C)RS
JMD(2018/02/09)