4人のヨーロピアンからなるユニット"エコーズ・オブ・スウィング"による、ACT4作目のリリース!彼らはおよそ20年間にわたって、世界各国でライヴを行い、アーリー・ジャズの魅力を広める伝道師の役割を果たしてきた。
前作『Bix - Tribute to Bix Beiderbecke』は、アーリー・ジャズの名コルネット奏者、ピアニストであるビックス・バイダーベックの偉業を浮き彫りにしたもので、トロンボーン、サックス、ベース、女性ヴォーカルのゲストを加えた豪華盤。そしてDisc 2にはビックスのオリジナル音源を収めて価値を高めた特別な作品だった。
バンド・メンバーの4人のみに戻る今作『Travelin'』は、20年続けてきたツアーを思い返すもの。クリス・ホプキンスの"OrientExpress"から始まり、アーリー・ジャズの語彙に則しながらも、幅広い音楽性で、世界中を旅する様子が表現されている。 ベース・レスの編成を活かし、軽やかなサウンドで、終始ゴキゲンにスウィングする。長年のコンビネーションによる洗練されたアンサンブルも聴きもの。 日本ではジプシーキングスのカヴァーで広く知られるようになった2曲目"ヴォラーレ"は、元々1958年の第8回サンレモ音楽祭で入賞した、イタリアのカンツォーネ歌手ドメニコ・モドゥーニョのヒット曲。ここではBernd Lhotzky(p) により軽快なスウィング・ナンバーにアレンジされている。奇妙なタイトルの4曲目"On A Slow Goat Through China"は、ジャズ・スタンダード"On A Slow Boat To China"のコード進行に基づいている。その他メンバーのオリジナルに加え、ナット・アダレイ"The Old Country"、デューク・エリントン"On A Turquoise Cloud"、コールマン・ホーキンス"Disorder At TheBorder"など、国や地域、場所などにちなんだ名曲の数々を独自のバンド・サウンドにアレンジ。ラストはシューベルトの名曲"Wohin?"までも、ゴスペル風にアレンジしてしまう!この曲の邦題は"どこへ?"であり、20年のツアーを思い返し、そしてこれからどこへ旅をしようかという未来へ向かう気持ちを表しているのだろうか。
古き良きジャズの伝統を現代の感性でたっぷり伝えてくれる、エコーズ・オブ・スウィング。今後の活躍にも期待です。
発売・販売元 提供資料(2017/11/30)