新進ブラックミュージックの震源地となりつつある、混沌と洗練の街ロンドン。ベースミュージックやヒップホップ、R&B、ジャズやファンク、もちろんダブやレゲエなど様々な要素が凝縮された街そのものが生み出した、若く新しい音楽シーンは、ジャンルやフォーマットを飛び越えるどころか、その意味すら無効化し、純粋な音楽愛好家たちのためのサービスと実験の精神に溢れています。
Reginald Omas Mamode IVは、サウスロンドンのブロークンでダビーでディープな祝祭感に溢れたベースミュージックを展開するTenderlonious率いる謎多き"22a"クルーのひとりで、アンダーグラウンドで世界中のDJ達を常に刺激し続けるMo Kolours、Al Dobson Jr.、Henry Wu、Jeen Bassaらのと切磋琢磨というより、ゆるりとそのヴァイブスを共有し、地下なのに陽光を感じさせる独特のサウンドを集団的に生み出しています。彼らはDanny Brownとのいかれた仕事で世界にその名と鋭いビートを轟かせ、英国のMadlibと称されるPaul Whiteともシーンを共有しており、そのつかみ所の無い足取りはいかにも英国らしい魅力に満ちています。Reginaldは2016年のデビュー作の段階から安心と信頼の重鎮ジャイルス・ピーターソンにプッシュされ、引っ切りなしに移動し続けるグルーヴの騒乱の中を妖しげに出入りする、そのキャラメルの様に滑らかで甘いソフトな歌声をトレードマークにして独自の世界観を構築してきました。
今作はPrinceとJ Dilla、ふたつの失われたソウルのお導きを感じざるを得ない、全ブラックミュージックファンが嬉しい最高の仕上がりに。70年代の輝かしいムードとでディスコの騒乱、D'AngeloやTheo Parrishのスウィートなグルーヴなど、とにかく濃い~ブツが欲しい方、こちらです。
発売・販売元 提供資料(2017/12/18)
ディーゴらの築いてきたブロークン・ビーツを継承し、ヘンリー・ウーやテンダーロニアスといった次世代がシーンを盛り上げている南ロンドンの注目株、レジナルド・オマス・マモード4世の2作目。モコモコした粘り気のあるリズムや、ディアンジェロに影響された歌が濃密な空間を作っている。スライの『There's A Riot Goin' On』を想起させるところもあるし、ジャズやアフロを巧みに注入したアグレッシヴさも聴き取れる充実作。
bounce (C)池田謙司
タワーレコード(vol.411(2018年1月25日発行号)掲載)