ダニエル・エイヴリー楽曲のフィーチャリング・ボーカリストからキャリアをスタート、ダニエルやエロル・アルカン、ジェームズ・グリーンウッド(ゴースト・カルチャー)らファンタジー・サウンド・ファミリーのサポートを全面的に受けながら独自のエレクトロニックなスタイルを磨き上げてきた(しかしながらかつてはインディ・ バンド「ヒストリー・オヴ・アップル・パイ」のベーシストとしても活動していたという経歴も持つ)英ウェールズ出身の女性シンガー/ソングライター、プロデューサー、ケリー・リー・オーウェンス。
『ガーディアン』がビョークを引き合いに出し紹介するなど自主リリース段階からイギリスの著名メディアの多くが熱心にサポート、早耳リスナーの注目を集めていたケリーは、2015年にジェニー・ヴァルのアルバム楽曲リワークで新機軸を開拓すると、プリンス・トーマスやネナ・チェリーのリリースで知られるノルウェーの名門レーベル「スモールタウン・スーパーサウンド」からのEPリリースでファン層を拡大、クロスオーバーな支持を確立して次なる動向が注視されていました。 その待望のデビュー・アルバム『Kelly Lee Owens』は、ビョークとアーサー・ラッセルから大きな影響を受けてきたという彼女らしい、エクスペリメンタルなエッジとリスニング・フレンドリーなエレクトロニック・サウンドを巧みに両立させることに成功した力作で、2017年春の発売後、おかげさまでジワジワとロングセラーを続けております。
本拡大版は、初蔵出しとなる貴重な新曲3曲と、アリーヤ「More Than A Woman」のカバーとリミックスの計5曲を収めたボーナス・ディスクを追加した2枚組仕様となります。
ダニエル・エイヴリー/ファンタジー・サウンド直系のストイックなエレクトロニック・モードでソフトでサイケデリックなドリームポップへのアプローチを試みる唯一無二のニューカマー。
発売・販売元 提供資料(2017/11/30)
ヒストリー・オブ・アップル・パイの元メンバーによる初のソロ作。Pitchforkが〈ドリーム・ポップとストイックなテクノの融合〉と評している通り、越境性の高い電子音楽を創造していて、ダニエル・エイヴリー作品などへの客演経験をしっかり楽曲に落とし込んできた印象だ。実験的なリズム展開にドキッとさせられつつ、コクトー・ツインズみたいに陰影を含んだ歌声が気持ち良くて、何度もリピートしてしまうという罠!
bounce (C)人與拓馬
タワーレコード(vol.401(2017年3月25日発行号)掲載)