これまでに3枚の全米No.1アルバムを獲得し、グラミー賞を含む計40にも及ぶ数々の受賞歴を誇るスーパースター=クリス・ブラウン。シンガー、そしてダンサーとしての類まれなる才能から、マイケル・ジャクソンが極めた"ポップ・エンターテインメント"を次世代に継承していくアーティストとして、米エンタメ業界からの期待を一身に浴びてきたクリスの多彩な魅力を堪能できるアルバムが遂に完成!今作には、米プラチナム・ディスクを獲得した「パーティー feat. グッチ・メイン&アッシャー」や米ゴールド・ディスクを獲得した「プライバシー」に加え、国内 iTunes R&B/SOUL チャート1位を獲得した「クエスチョンズ」など、国内外で話題のヒット・チューンから最新サウンドまでを余すことなくコンパイルされている。 (C)RS
JMD(2017/10/18)
約2年ぶりの新作。総合的に見てテン年代後半の現在もR&Bのトップランナーであり、夥しい数の客演仕事も含めた創作意欲や勢いが45曲という特大ヴォリュームにさせたのだろう。客演もしているA1など多様な制作陣を迎えてR&B的王道を踏まえつつトレンドを咀嚼して進化する姿が晴れやかな本作は、コダック・ブラックとヨー・ゴッティ、デージ・ローフとリル・ヨッティ、グッチ・メインとアッシャー、フューチャーとヤング・サグなど刺激的な組み合わせのゲストも掌中に収めながら伸びやかなヴォーカルをエモーショナルに解き放つ。ケヴィン・リトル"Turn Me On"のサビを織り込んだ"Questions"に象徴される、唱法も含めたダンスホール~カリブ音楽要素に加え、エムトゥーメイ曲を匂わせてジェネイ・アイコやR・ケリーと相見えた"Juicy Booty"、MJ曲のメロを引用した"Even"など、キャッチーなネタ使いも単純に楽しい。すでに定番感のあるラストの"Grass Ain't Greener"まで、音に惑わされない強靭な喉が光る大作だ。
bounce (C)林剛
タワーレコード(vol.409(2017年11月25日発行号)掲載)