1992年の設立以来、90年代にプライマル・スクリーム、ポーティスヘッド、フランツ・フェルディナンド他、2000年以降ではザ・エックス・エックスやジェイムス・ブレイク、ヤング・ファーザーズ、スケプタらが受賞し、アーティストの知名度やセールス、ジャンルにかかわらず優れた作品を表彰することからも、英国で最も権威のある音楽賞として多くに支持を受けるマーキュリー賞。ザ・エックス・エックス、アルト・ジェイら本年度も強力な候補作品が揃っていた中、カニエ・ウェスト、ドレイク、SBTRKTといったアーティストとのコラボレーションでデビュー前からその才能を評価され、ブレイク間違いなしの新人として注目を浴びてきたサンファのデビュー・アルバム『Process』が見事受賞!カニエ・ウェスト、ドレイク、SBTRKT、ソランジュなど数々のトップ・アーティストの楽曲にフィーチャリングされてきたサウスロンドン出身のR&Bシンガー/プロデューサー、サンファ。2009年にザ・エックス・エックスの「Basic Space」のリミックスを手がけ、ドレイクの「Too Much」へのゲスト参加、さらにはSBTRKTのデビュー作にて、収録楽曲の多くでヴォーカルを務めたことで一躍名前が知られる。2016年6月にはカニエ・ウェストの新作『ザ・ライフ・オブ・パブロ』がアップデートされた際に、収録曲「Saint Pablo」にもフィーチャーリングされ、ネクスト・サム・スミスと言われる美しい歌声を持ち、2017年フジロックのレッドマーキーでも圧巻のパフォーマンスを披露した。2017年度の英マーキュリー賞の栄冠に輝いた今作『Process』は、サンファが人生というプロセスで感じてきた感情の波、変化を、音楽で表現したものであり、トップ・スターたちがなぜ彼を求めてきたのか?その答えを明示した金字塔的作品である。今回受賞を記念し、その名盤デビュー作が期間限定スペシャルプライス盤としてリリース!
発売・販売元 提供資料(2017/10/17)
カニエやソランジュをはじめとする多くの一線級アーティストに求められた美声の持ち主が、ついにフル・アルバムをリリース。〈陰〉や〈官能〉といった俗っぽさを感じさせない、気高く神秘的な歌唱の存在感が何より凄まじい。そんな歌を、新奇なサウンドで煙に巻かず、ピアノのみの素朴なアレンジや最小限のエレクトロニックなサウンドでシンプルに届ける構成も素晴らしい。歌声の静かな熱気が深い感動をもたらす傑作。
bounce (C)池谷昌之
タワーレコード(vol.399(2017年1月25日発行号)掲載)