ディープ・ハウスのオリジネイターとしてスリー・ジェネレーションズの"Get It Off"、チュール(Teule)の"Drink On Me"、アーノルド・ジャービス"Inspiration"などのプロデュース・ワーク、「Hemissphere」を筆頭としたオリジナル・アルバムのリリースなどで、ハウス・シーンのレジェンドの一人として君臨するケリー・チャンドラー。キーボードを弾いたり、また自らヴォーカルを重ねるなどDJスタイルもオリジナリティ溢れる彼が、ついに「DJ-KICKS」シリーズに登場! ジャンル/カテゴリを超越、黒いグルーヴに満ちた、全ミュージック・ラヴァー必聴の一枚!「
クラブを飛び出して僕がニューヨークを紹介して回る感じの内容になったよ」と本人が語るように、ソウルフルな選曲は一層レイド・バックした内容に! ケリー独自のスタイルと言えるキーボードや彼自身の声などが随所に重なるまさにケリー・ワールド炸裂の本作は、カーティス・メイフィールド主宰の<カートム>から数々のクラシックを残すリロイ・ハトソンの75年作「Hutson」に収録された絶品ジャジー・ソウル"Cool Out"からコモン・センス"Take It Ez"ネタで名高いラサ"When Will The Day Come"やニコレイとリトル・ブラザーのフォンテがタッグを組んだザ・フォーリン・エクスチェンジの"Body"などが続くメロウな立ち上がりから幕を開け、オールドスクール・クラシック、ファンタシー・スリー"It's Your Rock"のインストやT・ラ・ロック"It's Yours"などのヒップホップ・クラシックやシルヴィア・ストリプリン、ジェームス・メイソン、ロイ・エアーズ、サイマンデに至るレア・グルーヴ、ベッキー・ベル"Music Madness"、ファラオ・サンダースのまさかのディスコ・カヴァーとして話題となったアップタウン・ファンク・エンパイア"You've Got To Have Freedom"の新旧フレンチ・ディスコ、さらにはカール・クレイグの変名プロジェクト、インナーゾーン・オーケストラまでを収録した問答無用の内容 ! もちろん「DJ-KICKS」恒例のエクスクルーシヴ・トラック"Stop Wasting My Time"も収録!
発売・販売元 提供資料(2017/10/17)
意外にも〈DJ-Kicks〉初登場だったケリー・チャンドラー。NYのヴェテラン・ハウサーが披露するミックスは意表を突くレア・グルーヴ・マナーの選曲で、リロイ・ハトソンからシルビア・ストリップリン、ロイ・エアーズといったソウル系からフォーリン・エクスチェンジ、T・ラ・ロックまでをスムースにブレンド。コモンのネタ使用で知られるラサのチョイスがアツいですね。古今のブラック・ミュージックに広く精通している彼ならでは。
bounce (C)池田謙司
タワーレコード(vol.409(2017年11月25日発行号)掲載)