西海岸の真打ち、スヌープ・ドッグ通算15枚目のフル・アルバム。Dr.Dreとの『Deep Cover』(1992年)から25周年という節目を意識した、そのキャリアを包括する大作!MVが物議を醸したBADBADNOTGOODプロデュースによる「Lavender(Nightfall Remix)」も収録。 (C)RS
JMD(2017/10/24)
90年代前半には2Pacらのジャケット写真やポスター等にも使われた歴史的なショットを多数撮影した写真家Chu Moduが、かの代表曲"Gin&Juice"のMVでも映る、East Side California 187(そしてこの数字187は○人を意味するスラング)の標識をバックに「Doggystyle」時代の若きSnoopを写したアルバム・カヴァーから滲み出るクラシックな雰囲気から期待大!
トランプ大統領にしか見えないピエロを銃で撃つ描写を含むMVが物議を醸した(なんと大統領本人もツイッターで応戦!)BADBADNOTGOODプロデュースによる"Lavender(Nightfall Remix)"に続き、アルバムに先駆けて先行で配信された"Mount Kushmore"は、あの歴史的建造物ラシュモア山とマリ○ァナの品種Kushをかけた曲名の元、Snoop Dogg、Redman、Method Man、B-Realと、まさにヒップホップ界のウィード四天王集結したウィード・アンセムで、トーク・ボックス全開の実に西海岸らしいナンバー。さらにWu-Tang Clan "C.R.E.A.M."と同ネタ・トラックによるタイトル曲"Neva Left"から、A Tribe Called Quest "Check the Rhime"のQ-Tipのパンチ・ラインをサンプリングした"Bacc in da Dayz"、セカンド・アルバム「Tha Doggfather」(96年)収録"Vapors"の約20年ぶりのリミックス(なんとファンク・レジェンド The Gap BandのCharlie Wilsonをフィーチャー!)、スリック・リックの同名曲のパンチ・ラインを引用した"Moment I Feared"など、畳みかけるようにサプライズを展開!他、ハイな気分をDevin the Dude、Wiz Khalifaとラップするアナザー・ストーナー・アンセム"420(Blaze Up)"、Snoop自身がデビューを手掛けたシンガーOctober Londonをフィーチャーした "Go On"、元<Motown>シンガーBig Bubを迎えた"Love Around"や、最近アルバム「The World is Mind」をリリースしたばかりのベテランKRS-Oneが力強くド頭からヴァースをキックする"Let Us Down"、ベイ・エリアの大御所Too $hortとの"Toss It"、そしてCDのみのボーナス・トラック"Transition"含め全17曲収録!
発売・販売元 提供資料(2017/10/17)
デビュー作の意識に立ち返った2016年の『Coolaid』に続き、今回も〈回帰〉を主題にしているのは、若き日の写真を用いたジャケが示す通り。ただ、ウータン"C.R.E.A.M."と同ネタで幕を開け、ATCQ使いやフーディニのカヴァー、BDPネタでのKRS・ワンとの合体、スリック・リック本人を招いた"Moment I Feared"のリメイクなど、今回の肴はデビュー前後の彼が純粋にリスナーとして親しんできたNYクラシックたち。ゆえにビズ・マーキーを取り上げた96年の"Vapors"がバトルキャットのリミックスで収まろうと違和感はない。一方、オクトーバー・ロンドンをファレル風に歌わせた"Go On"などをテーマを忘れて詰め込むサーヴィス精神も毎度の彼らしさか。趣味丸出しの楽しさを共有できる気ままな快作!
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.406(2017年8月25日発行号)掲載)