世界を舞台に活躍するクラリネット奏者、橋本杏奈のフォンテック第1弾となる今作は、日本人の血を受け継ぎながらも"生粋のロンドンっ子"として育った自らのルーツを見つめた英国の作品集。前述のホロヴィッツの作品をはじめ、彼女にしか成し得ない伸びやかでダイナミックな演奏はまさに圧巻。橋本が共演を熱望したもうひとつのルーツ"日本"を代表する名ピアニスト、寺嶋陸也の妙技も聴きどころ。2016年7月11~13日、五反田文化センターにて録音。 (C)RS
JMD(2017/12/07)
コルトレイク国際コンクール1位、カルリーノ国際コンクール最高位、アテア五重奏団のメンバーとしてニールセン国際室内楽コンクールでの最優秀現代音楽賞などの賞歴を重ね、イギリス楽壇の重鎮ジョーゼフ・ホロヴィッツをして「クラリネット界の若く輝かしいスターの一人」と言わしめた橋本杏奈。若干15歳でのロンドンデビュー後、ソリストとして世界各地へ活躍の場を拡げつつ、オーケストラ奏者としてバースフィルとOSJ響の首席奏者、BBC響、フィルハーモニア管、ロンドン響、ロイヤルリヴァプール管、ロイヤルオペラなどで客員首席として活動しています。既に2枚のソロアルバムをリリースするなど、着実に高みへと歩み続ける不世出のクラリネット奏者のフォンテック第1弾となる今作は、日本人の血を受け継ぎながらも"生粋のロンドンっ子"として育った自らのルーツを見つめた英国の作品集です。前述のホロヴィッツの作品をはじめ、彼女にしか成し得ない伸びやかでダイナミックな演奏はまさに圧巻。橋本が共演を熱望したもうひとつのルーツ「日本」を代表する名手のひとり、寺嶋陸也の妙技も聴きどころのひとつです。橋本のアプローチによるところも大きいですが、近現代作品集にありがちな難解さはなく、多くの音楽ファンに楽しんでいただけるアルバムになりました。本人による曲目解説付き。
フォンテック
発売・販売元 提供資料(2017/08/31)
国内外で注目を集める若手クラリネット奏者の一人、橋本杏奈。ソリストとして活躍しつつ、バースフィルとOSJ響の首席奏者、BBC響、フィルハーモニア管、ロンドン響などの客員首席としても活動している。イギリスで育った橋本は自らをロンドン子であると語る。そんな彼女の3枚目のアルバムは自分のルーツに迫る『A Touch Britain』、英国作曲家の作品集である。彼女独自の美しく、かつしなやかで芯のあるその音色にまず驚かされ、その卓越した演奏技術による表現力に釘付けにされる。英国を代表する作曲家の作品を様々な表情で聴かせてくれるこのアルバムの楽しさにあっという間に魅了されてしまうこと間違いなし!
intoxicate (C)貴島崇
タワーレコード(vol.130(2017年9月25日発行号)掲載)