2017年6年17日に幕張メッセでファイナルを迎えた、"清 竜人25"と並行してスタートしたプロジェクト、TOWN。このプロジェクトは、清 竜人とリスナーとの関係性が、単なる演者と観客ではなく、同じ目線でライブを楽しもうという企画。ライブチケットは無料で、会場では、ただ観るのも良し、歌うのも良し、楽器を演奏するのも自由。毎回何がおこるかわからないライブ。そんな毎回異なるメンバーたちとパフォーマンスしてきたバンド『TOWN』が一枚の作品に! (C)RS
JMD(2017/07/14)
清竜人による異形のプロジェクトの最初で最後のアルバム。ライヴ会場に集まった観客全員がバンド・メンバーということで(オフィシャル・サイトの〈MEMBER〉をクリックすると何百人もの名前が確認できる)、各人が自由に楽器を鳴らしたり歌ったりできる。メンバーなのでもちろん入場料も取らない……という採算度外視のぶっとんだ発想をメジャー会社で実現させたことも驚き。ともかく本作はTOWNのおよそ5か月に渡るライヴ活動を記録した集大成なのである。シンガロングしやすいメロディーと力強い言葉選びが際立つシンプルなパンク・ロックが中心で、全編に渡り大勢で合唱している。とことん自由だが、ノイズにならずに統制がとれているのは、清竜人の持つポップな力によるところが大きいだろう。結果的に、音を鳴らすこと、声を出すことのプリミティヴな楽しさがストレートに伝わる、陽の雰囲気に満ちた作品となった。Disc-2には配信リリースされたスタジオ・レコーディング音源を収録。ちゃんとしてるけど、こっちがデモ!
bounce (C)南波一海
タワーレコード(vol.407(2017年9月25日発行号)掲載)