ここ日本をはじめ、世界各国ありとあらゆる音楽をディグし続けるパリジャン・ビートメイカー ONRAのアジア・多国籍音源を料理したビートアルバム『CHINOISERIES』の第3弾が、CD、2LPレコード、カセットテープでアナウンス!
ディスコ/ブギー/ファンクのトレンドをいち早く取り入れた2010年のヒット・アルバム『Long Distance』や、2015年リリースのバック・トゥ・90'sなメロウ・ヒップホップ・アルバム『Fundamentals』、その他90's R&Bのミックスや様々なリエディット作品から鑑みても、このパリジャン・ビートメイカーはいかに80's/90'sのブラックミュージックに影響を受けたかが見て取れよう。しかしながら、そんなOnraのアーティスト/プロデューサーとしての原点たる「ディグの精神」、「未知の音楽への探求心」が最も如実に表れているのは、他でもないこの『Chinoiseries』だ。
今から10年前、2007年のパート1から始まったこのビートアルバム・シリーズは、彼がDJやショーで訪れる世界各地でレコードをディグし得た収穫でもって紡ぎだした、膨大な手間暇と情熱のかけられた作品だ。今作も中国をはじめアジア周辺各国の歌謡曲や民謡と思しきミステリアスなサンプリング・ソース、意味不明な怪しい声ネタを、ゴールデンエラ流儀のカット&ペースト、チョップ&フリップにて見事ドープなヒップホップ・ビーツへと昇華。相変わらずの耳の良さと秀逸なプロダクション・スキルで、ビートアルバムながら抑揚のきいたアルバムとなっている。渾身の32トラックはどれも中毒性の高し。
発売・販売元 提供資料(2017/05/10)
ヴェトナム系パリジャンのビートメイカー、オンラーのビート・アルバム・シリーズ第3弾。いったいどこから探してきたのか……という感じのアジアの民謡や歌謡曲などを素材にして、90年代ヒップホップ・マナーのビートに仕立てたオリエンタルな全32曲。1曲1~2分の小品を集めた内容ですが、未知の音源を掘り起こしてモダンに聴かせるアイデアの豊富さとプロダクション・スキルに驚きです。
bounce (C)外部の人
タワーレコード(vol.403(2017年5月25日発行号)掲載)