トータスのギタリストによる2016年リリースの最新ソロ・アルバムが日本盤化された。J・ディラ風のスモーキーでレイドバックしたビートにメロウなギターを絡め、ブレインフィーダー周辺とも共鳴するイマっぽい〈ジャズ〉を展開。ソロ作が登場したばかりのジャマイア・ウィリアムズ、ジョシュ・ジョンソンらのサポートもバッチリだ。ちなみに唯一のヴォーカル・トラックでマイクを握っているのはジェフ自身の愛娘。
bounce (C)人與拓馬
vol.402(2017年4月25日発行号)掲載(2017/04/25)
2016年は7年振りのアルバム『The Catastrophist』を発表し、単独とフジロック・フェスティヴァルと2度の来日公演を行った、ポストロックの代表バンド、トータス。そのトータスに1998年発表の代表作『TNT』から正式メンバーとなり、平行してジャズ・ギタリストとしての活動も行なっているジェフ・パーカー(バークリー音楽院出身で、ジョシュア・レッドマンやブライアン・ブレイド・フェロウシップの作品にも参加している)の2016年発表の名盤の誉れ高きソロ・アルバム『The New Breed』が遂に日本発売決定。 (C)RS
JMD(2017/03/14)
ポストロックの代名詞トータスのギタリスト、ソロ作。様々なジャンルの周縁を往来するポストロックという現象において最も「ジャズ」を体現していた彼の新作で耳を惹く、引きずる、あるいはつんのめるドラムループ、Jディラだ、そう感じる。そして打ち込みやサンプリングではないドラムに起用されたのがERIMAJやグラスパーのトリオでも活躍するジャマイア・ウィリアムス。ジャマイアの関連作に感じるポストロックタッチ、そしてグラスパー以降鳴らされるディラマナー。新世代ジャズを聴くにつけ探していたそれらのミッシングリンクが突如オリジネイターから差し出されるとは! 超重要作です。
intoxicate (C)片切真吾
タワーレコード(vol.127(2017年4月10日発行号)掲載)