ドイツのジャズ誌『Jazzthing』が創刊100号を記念して立ち上げた企画 "European Jazz Legends"とレーベルIntuitionのコラボ企画第10弾に、スイス人ドラマー、"ヨーロピアン・リズムマシーン"ダニエル・ユメールが登場!ユメールは58年頃に活動を開始、68年のフィル・ウッズとの共演で広く認知され、その後リー・コニッツ、デクスター・ゴードン、エリック・ドルフィーなどを始め、数多くの巨匠達と共演を重ね、ヨーロッパ・ジャズの第一人者となった。◇そんな生きるジャズ・レジェンドが今もなお精力的に活動しているのは嬉しい限り。今作でも、全く衰えないテクニック、音楽性、即興性を聴かせてくれる。◇このカルテットは、パリ高等音楽院でダニエル・ユメールに師事していたミュージシャンで構成されている。サックス奏者のVincent Le Quangは、現在、同音楽院の教授を務めている。Stephane Kereckiはパリ出身のベーシストで、自身のトリオ作、『Focus danse』は、シャルル・クロス・アカデミー賞を受賞した。Emil Spanyiはハンガリー出身のドラマーで、現在はパリ地方音楽院とローザンヌ音楽院で教鞭を執っている。曲は、完全即興の"Ballad"と、ユメールのオリジナルが4曲(共作含む)、ユメールとともに歴史を創り上げてきたフランソワ・ジャノウの"Arfia"と、ミシェル・ポルタルの"Mutinerie"だ。1曲目"Arfia"は、『Humair, Jeanneau, Texier / Akagera』にも収録されており、こちらは激しめのフリー・ジャズ要素が強いが、今作では間や抑揚を大切にしたインプロという印象。そして、6曲目"Mutinerie"は、『Humair, Ducret, Chevillon +Eskelin / Liberte Surveillee』にも収録されて広く知られるようになった楽曲。この曲をかつての生徒と共演しているところも聴き所だ。3曲目"Huchedu"は、フリーキーなソプラノ・サックスから始まり、即興的に展開。怪しいメイン・テーマのユニゾンがあり、その雰囲気のまま、またインプロに突入する。5曲目"Couscous Puree"は、リズムやベースラインがはっきりしているものの、やはり即興がメイン。ユメールの曲は、一つのモチーフがあり、そこから共演ミュージシャンが自由に展開していく余白を大きくもっている。そんな4人が、完全即興の4曲目"Ballad"を、他の曲と同クオリティで演奏出来てしまうのも当然なのだろう。「演奏をするときはいつでも何かを学べる状況にしていたい。」と語るユメール。78歳にして未だに挑戦を続ける彼の今を存分に味わえる作品だ。
発売・販売元 提供資料(2017/03/03)