"ゲーム理論"の土台を完成させ、その後の経済学に大きな影響を与えたノーベル賞学者、ジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニアの伝記にインスパイアされて製作された映画。音楽は『タイタニック』などでお馴染みのヒット・メイカー、ジェームズ・ホーナー。 (C)RS
JMD(2017/01/11)
「ビューティフル・マインド」
監督 ロン・ハワード
音楽 ジェームズ・ホーナ-
主演 ラッセル・クロウ、エド・ハリス、ジェニファー・コネリー
天才数学者ジョン・ナッシュの苦悩を演じるラッセル・クロウ、
そして彼の妻を熱演するのは、なんとジェニファー・コネリー!!
ヒューマン派巨匠、ロン・ハワードとホーナ-といえば
傑作「コクーン」を思い出しますが、その頃からの精神
が変わらない、ポジティブ・ヒューマンもの路線一直線の感動。
もちろん、美しくも、少年っぽさを忘れないようなオーケストラもの
でホーナ-らしいさわやかさいっぱいの流麗なスコアですが
今回は、ピアノと女声スキャットのフィーチャーの仕方が
ポイントでしょう。すがすがしくダイナミックです。トレードマーク?
とも言える「ディープ・インパクト」のウエディングのテーマの一節も
好例でチラっと聴けて、これもファンには楽しい。
今回は、ついにシャルロット・チャーチ登場。ホーナ-曲、ウィル・
ジェニングス詞というタイタニック・チームの新曲をチャーチが
荘厳に歌います。
聴き応えは十分。素直に感動したい一枚。
(C)馬場敏裕
タワーレコード(2005/11/09)
ロン・ハワード監督と、主演、ラッセル・クロウのコラボレーションによる感動のヒューマン・ドラマ。いまや世界経済の根幹となっている〈ゲーム理論〉を完成させ、ノーベル賞を受賞した数学者ジョン・F・ナッシュ。独創的な理論を打ち出すため、精神に異常をきたしながらも研究を全うした彼の、47年間に渡る波瀾万丈な〈心の旅〉を描いている。数学者の伝記、というと気難しい内容を連想しがちだが、そこはロン・ハワード。ジェニファー・コネリー演じる妻との夫婦愛や、ナッシュが体験する現実と幻想の間をサスペンスフルに描写したりと、飽きさせない。ラッセル・クロウの熱演は、数々の映画賞で証明されているとおりだが、特筆すべきはコネリーの美しさ。老け役もこなし、夫を支える献身ぶりはお見事。ジェームズ・ホナーの堂々たるスコアに、天才少女シャルロット・チャーチによる美しい主題歌のサントラも感動的。
bounce (C)佐藤利明
タワーレコード(2002年04月号掲載 (P146))