2001年に圧倒的なヴォーカルの存在感と、卓越したソングライティング能力を兼ね備えた、無限の可能性を秘めたダイヤの原石としてマドンナ主宰のマヴェリック・レコードから18歳でデビュー。全世界に旋風を巻き起こしたSSWの約6年ぶりの作品にしてVerve移籍作。本作では新たに、グラミー賞7度受賞の人気ロック・バンド=Black Keysのドラマーであるパトリック・カーニーがプロデューサーとして参加。母となったミシェル・ブランチの待望の7年ぶりとなる作品。 (C)RS
JMD(2017/01/11)
EP『Everything Comes And Goes』やレッカーズとしてのリリースはあったものの、ソロでのフル・アルバムは14年ぶり。その間に結婚、出産、LAからナッシュヴィルへの移住、離婚を経験したアラサー女子が大復活だ。ヴァーヴに移籍して初となる本作では、制作中に恋仲へ発展したパトリック・カーニー(ブラック・キーズ)にプロデュースを委ね、ベックやノラ・ジョーンズ作品に関わるガス・セイファートらも召喚。過去の失恋を歌っても、前向きで躍動感に溢れているのは新たな恋のおかげか。溜め息混じりの歌声が妙に色っぽかったり、アンニュイな雰囲気が濃厚で、以前の清々しいイメージを描いていると戸惑ってしまうかも。パトリックらしいヒネくれたポップセンスやロックンロールな展開も満載。ブリブリしたベースが痛快だし、聴くたびに新たな発見があるはずだ。だからこそ、ボートラに収録された"Knock Yourself Out"のアコギ演奏によるシンプルなアプローチが、よりストレートに突き刺さる。
bounce (C)村上ひさし
タワーレコード(vol.402(2017年4月25日発行号)掲載)