スタイリッシュなサウンドに鋭いメッセージガールズ・トリオ・バンドの進化形"MUNA (ムーナ)"デビュー!
2013年に南カリフォルニア大学の同級生だったケイティ、ジョゼット、ナオミの3人によって結成されたガールズ・トリオ・バンド、"ムーナ"。「ダーク・ポップ」と自ら評するサウンドは、一聴して80sテイストたっぷりのメロディックなシンセ・ポップ。メンバー全員がセクシャル・マイノリティというアイデンティティを持ち、歌われる内容は、様々な人に勇気を与える、時代の閉塞感を切り開くような鋭いメッセージに溢れている。マイノリティへの応援歌「I Know A Place」、そして‘声を上げよう!'と鼓舞する「Loudspeaker」、思い通りにいかない恋愛に傷ついた胸の内を率直に歌う「Winterbreak」など、それぞれの曲は強い主張を持っているが、サウンドは流麗でポップだ。スタイリッシュなサウンドにのせた、パワフルなメッセージがインパクト大。西海岸発の進化形ガールズ・バンドだ!
発売・販売元 提供資料(2016/12/19)
ティエストによる"Winterbreak"のリミックスでも脚光を浴びたLA発の女性3人組がアルバム・デビュー。リード・シンガーのケイティ・ギャヴィンを筆頭に、ツッパリ系のいかついお姐さんといったイメージもあるけれど、曲調はメロウでドリーミー。レディ・ガガが『Art Pop』で展開したジョルジオ・モロダー路線の80s風ディスコ・ポップを基調にしつつ、ギター・ロックやシンセ・バラードへと羽を広げる。大仰でドラマティックなサウンドなのに、みずから〈ダーク・ポップ〉と称する通りどこか繊細で屈折した影も見え隠れするのは、性的マイノリティーという立場の苦悩やメッセージが託されているせいかもしれない。本来ならもっとエキセントリックにギターを掻き鳴らしていても良さそうな3人娘が、意外な方向から攻め入って個性を発揮。LGBTコミュニュティーの結束力や反骨精神も感じ取れる楽曲は、さしずめ〈ハイムの裏ヴァージョン〉とでも呼びたい乙女スピリットに彩られている。
bounce (C)村上ひさし
タワーレコード(vol.400(2017年2月25日発行号)掲載)