<砂漠のブルース>の伝道師=ティナリウェン、世界待望3年振りのアルバム。なんとカート・ヴァイルをはじめとするUSインディ・シーンの良心たちも参加!不変の魅力を放つ骨太ティナリウェン節と幻想的な音響美が完璧に調和した砂漠のブルース最新章。トム・ヨークやサンタナ、ロバート・プラント、ブライアン・イーノにボノまでをも虜にし、2012年にはグラミーも受賞。トゥアレグ族の誇りを胸に<砂漠のブルース>を世界に知らしめた闘争のカリスマ=ティナリウェンが、ド迫力の名作ライヴ盤『不屈の魂~ライヴ・イン・パリ』のリリースを挟み、2014年の前作『エンマー~灼熱の風~』以来3年振りとなるスタジオ・アルバムを完成!前作ではジョシュ・クリングホッファー(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)の参加が話題を呼んだが、今回のゲストもまた実に気の利いた人選。カート・ヴァイル(Tr. 1 & 11)、マット・スウィーニー(Tr. 1 & 8)、アラン・ヨハネス(クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジなど:Tr.8)がギターで、さらにマーク・ラネガン(クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジなど:Tr.11)がヴォーカルで参加している。米ルーツミュージックの郷愁と流浪の民の寂寥を優れたセンスで描き出してきた彼らとティナリウェン・サウンドの相性が悪いはずがなく、実に聴きごたえのあるコラボとなった。本作のレコーディングはモロッコ、フランス、そしてアメリカの3ヶ所で行われ、ライヴ盤で異彩を放っていた「Tiwayyen」のスタジオ録音版も初収録。砂塵が舞うように強靭なグルーヴが渦巻く楽曲と、心に静かに沁み渡る牧歌的な楽曲というお馴染みのティナリウェン節の魅力はそのままに、グッと立体感を増した豊かな音像から立ち上る幻想的なムードがティナリウェンのサウンドをますます孤高たらしめている。<砂漠のブルース>の圧倒的最高峰は、本作によってまたしても他の追随を決して許さない高みへと到達した!
発売・販売元 提供資料(2016/12/19)
3年ぶりのスタジオ・アルバムはモロッコ、フランス、アメリカを股に掛けてレコーディングした意欲作。一時期の原点回帰的な趣向から離れ、カート・ヴァイルやズワンのマット・スウィーニーら多彩なゲストを召喚している。なかでもマーク・ラネガンとの相性の良さが大きな収穫で、アーシーなサイケデリック・ロック"Nannuflay"は必聴! 〈砂漠のブルース〉を新たな高みへ押し上げんとする勇姿に、興奮を禁じ得ない。
bounce (C)西尾洋儀
タワーレコード(vol.400(2017年2月25日発行号)掲載)