ガスG.率いるファイアーウィンドの5年振り8作目は初のコンセプト・アルバム!(アナログ盤)オジー・オズボーンに09年に抜擢されて以来、ヘヴィメタル・シーンの新世代ギター・ヒーローとなったガスG.率いるファイアーウィンドの通算8作目。本作は彼らの母国ギリシャとアケメネス朝ペルシャの戦いとして世界史上でも有名な「ペルシャ戦争」(紀元前499年~紀元前449年)における伝説的な"テルモピュライの戦い"と"サラミスの海戦"を題材にした初のコンセプト・アルバムで、ドイツ人ヴォーカリストのヘニング・バッセ正式加入後初のオリジナル・アルバムでもある。ガスG.のもはや説明不要のテクニカルで華麗なギター・プレイに彩られた哀愁のメロディーとH.バッセのパワフルで情感豊かなヴォーカル、そしてギリシャ栄光の戦記が混然一体となった重厚でスピード感に溢れたドラマティックな作風に仕上がっている。また、前作から5年という過去最長のインターバルを設けてソングライティングにじっくり時間をかけ、8作目にして初めて外部プロデューサー、デニス・ウォード(ピンク・クリーム69、ユニソニック)を共同プロデューサー、エンジニア、さらに作詞家としても全面的に起用するなど、これまでにないアプローチで制作したのも本作の特徴だ。この作品の世界観を構築することへのガスG.の並々ならぬ意気込みが見て取れる。伝統的なヘヴィ・メタル様式美を携えながら現代的なメロディック・パワー・メタルで時代を超越していくファイアーウィンド。彼らの本質的な魅力が明快に提示された渾身の作品に仕上がっている。
発売・販売元 提供資料(2016/12/02)
オジー・オズボーンの右腕として活躍するガスGのリーダー・バンド。祖国ギリシャのチャートで1位を獲得した前作から5年ぶりとなるこのアルバムは、〈ペルシア戦争〉を題材にギリシャ人の誇りを感じさせるコンセプト作品だ。哀愁たっぷりなガスGのギター・パートがとにかく素晴らしく、ヘニング・バッセの骨太ヴォーカルとやり合う瞬間は鳥肌モノ。欧州メタルの伝統と様式美に対するただならぬ愛が溢れているぜ!
bounce (C)山口コージー
タワーレコード(vol.399(2017年1月25日発行号)掲載)