アルペジョーネ・ソナタ

ギタリスト・西垣正信、孤独と絶望の淵にいた
シューベルトの心の声をギター独奏が蘇らせた。
(音楽学者 マチアス・ロジェ)

ヨーロッパ・日本を中心に活躍するギタリスト・西垣正信の新作「アルペジョーネソナタ」
言わずと知れたシューベルトの名作と、パガニーニの「グランソナタ」をそれぞれギターソロ版として編曲・収録しているこのCDは、演奏や編曲のみならず、自身で計算された音律によって打ち付けられたフレットをもつ19世紀の楽器の使用や、バイノーラルマイクによる独自の録音法、またマスタリングまでもが録音技師としての側面も持つ西垣氏の手によって行われている。一人のアーティストがここまで細部にだわった作品が他にあるだろうか?歴史的作品にあらたなる息吹を吹き込んだ名盤。(2014年には表題作「アルペジョーネソナタ」の編曲譜が現代ギター社より発売されている)

＜西垣正信 (ギタリスト)＞
フランス国立ニース音楽院にてアンリ・ドリニ氏に師事。同音楽院を半年で審査員全員一致の特別表彰を得て首席卒業。翌年にはニースオペラ座でニース・フィルハーモニー管弦楽団との「アランフェス協奏曲」リサイタルにニース市音楽大賞が与えられる。
国内では現代音楽の武満徹氏や松本日之春氏、福士則夫氏の新作初演を数多くつとめ、室内楽ではフルートのマクサンス・ラリュー氏をはじめ著名な音楽家との共演を多数行う。
ソリストとして2000年イギリス・フランス各地で「バッハ没後250年記念リュート組曲全曲コンサート」に招聘。またバッハ「ゴールドベルグ変奏曲」をギター2重奏に編曲し世界で初めて出版。2002年イギリスヨークカレッジの委嘱により「新古今和歌集によるモノドラマ」を作曲し、イギリス国立古楽センターにて初演。直近では2015年「シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ」独奏版、2018年ドビュッシー没後100年に際しドビュッシー「喜びの島」とラヴェル「ボレロ」を含む「フランス曲集」を上梓。
2019年にはフランスにある世界遺産登録のサント・マドレーヌ教会(ヴェズレー)でのリサイタルに招聘。スイスサラ城音楽祭、南米チリとフランスでの「オマージュ・ア・ニシガキ」コンサートシリーズ、国立ニース音楽院100周年記念演奏など国内外多くの演奏会に招聘されている。
1982年よりスペイン政府主催マリアカナルス音楽コンクール審査員をつとめ、国内でも才能ある若い音楽家たちの育成に尽力、これまでに国内外で活躍する音楽家を多数輩出。

ヨーロッパ・日本を中心に活躍するギタリスト・西垣正信の作品。言わずと知れたシューベルトの名作と、パガニーニの「グランソナタ」をそれぞれギターそろばんとして編曲・収録されているこのCDは、演奏や編曲のみならず、自身で計算された音律によって打ち付けられたフレットをもつ19世紀の楽器の使用や、バイノーラルマイクによる独自の録音法、またマスタリングまでもが録音技師としての側面も持つ、西垣正信の手によって行われている。 (C)RS