フォーマット |
SHM-CD |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2016年11月23日 |
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規格品番 |
UCCU-5809 |
レーベル |
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SKU |
4988031186466 |
構成数 | 1枚
合計収録時間 | 00:38:46
ジャズ、フュージョンを問わず、世のギターフリークたちに人気が高いのが、ラリー・カールトンだ。彼の代表作「夜の彷徨」の中の名曲「ルーム335」で披露された、流れるような美しいソロパートの演奏に、誰もが魅了されるのは無理もない。だが、それ以外のアルバムとなると、これがなかなか難しい。一長一短あり、競演ものなら、あれこれ候補が上がるが、単独作品となると、なぜか本命がない。だが地味な作品として位置付けられる、アコースティック・ギターを駆使した本作と、翌年の続編作「ディスカバリー」こそ、自信を持ってお勧めできる彼の代表作である。エレクトリックギターだけが、彼の売り物ではないことを再認識させてくれる。
カールトンは元々、ジャズ志向の青年でジョー・パスに師事していたくらいだ。またビッグバンドでもギターを担当していた。ザ・クルセイダーズに参加してから、交友関係と芸域を広げていったのであろう。一方で、彼はブルース音楽も非常に好んでおり、時折、旋律やアドリブにブルースのコードやメロディを垣間見せることもある。その後参加したフォープレイの創立メンバーの一人、リー・リトナーには以前から影響を受けていたという。本作も続編も、リトナーと良く似たギターフレーズが随所に聴き取れて、楽しくなる。
単なる聴きやすさを狙わずに、ちょっと捻った音階に進むのが彼のメロディー作りの特徴である。本作はスローとミディアムテンポの佳作ばかりで、数曲のソロも含む。ギターのパートではゆったりと時間をかけて難度の高い演奏をしている。一方で続編は、ドゥービーの名曲やサックスのカーク・ウェイラムをフィーチャーするなど、より万人受けする志向になっている。さらに両作品は、伴奏のアレンジがとても優れている点でも、特筆に値する。当時流行していたソフトアンドメローの路線を堅持しつつも、フュージョンの王道らしい、シンプル且つ高品質のパフォーマンスを展開しているので、名うてのミュージシャン達の職人芸に酔いしれるがいい。
おそらくカールトンは、人気が高まるにつれ、自身の将来の方向性に悩んでいたのではないか。それでアコースティックに挑戦し、図らずも全米で売れに売れてグラミー賞も獲得した。故に本作は、彼にとって真の金字塔であり、もっと再評価されるべきだと考える。
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