KANDYTOWNのメジャー・ファースト・アルバムにして初となるオフィシャル・リリースとなる作品。Reebokのタイアップで話題を呼んだ「GET LIGHT」_他、収録。メンバーとは幼馴染であり、KANDYTOWN結成以前から交流が深いロック・バンドOKAMOTO'Sのオカモトレイジ、ジャパニーズ・ヒップホップの数々の名作に携わってきた名エンジニアのillicit Tsuboi、両名を制作スタッフに迎えアルバムを制作。 (C)RS
JMD(2016/09/06)
IOやYOUNG JUJUのソロ作でも注目を浴びた総勢16名ものクール・ボーイ集団が、いよいよメジャー・デビューを果たした。初の一般流通盤となる本作でも、彼らがこれまでにストリートで発表してきた『BLAKK MOTEL』や『Kruise』などの作品と基本的にアティテュードは変わらない。ただ、今作に収録されたトラックはすべてNeetz、MIKI、RYOHU、そしてYUSHIといったクルーのメンバーたちによるもの。ゆえに、より凝縮された彼らの美学がサウンドとなって構築されている。なかでも疾走感溢れるファンク・サウンドを見せる"R.T.N"や"Get Light"、ソウルフルなストリングスとパーカッションが鳴る"Beautiful Life"は白眉だ。また、彼らの魅力ともいえる、背景を断片的に切り取りながら次々とマイクパスを繰り広げていくスタイルも、アルバム全編を通して非常にスリリングであり、シネマティックな魅力すらある。日本のヒップホップ・シーンに内在する〈粋さ〉を具現化した一枚だ。
bounce (C)渡辺志保
タワーレコード(vol.396(2016年10月25日発行号)掲載)