ギリシャからのNew Wave鬼才指揮者テオドール・クルレンツィス。彼が2013年から続けているモーツァルト/ダ・ポンテ・オペラ・レコーディングですが、その第一弾「フィガロの結婚」(2014年4月日本盤発売済)、第二弾「コジ・ファン・トゥッテ」(2014年11月日本盤発売済)に続く第三弾「ドン・ジョヴァンニ」がついに登場。ダ・ポンテ三部作の中でももっとも劇的な構成をもつ(オーケストラには他のダ・ポンテ・オペラにはないトロンボーンが加わっている)この全2幕の長大な作品を、クルレンツィスの斬新な解釈で楽しめる。 (C)RS
JMD(2016/08/30)
鬼才クルレンツィスによるダ・ポンテ3 部作ついに完結。手兵ムジカエテルナと紡ぎ出すアンサンブルは、粒の揃った実力派の歌手陣と共にクオリティの高さが光ります。『フィガロの結婚』『コジ・ファン・トゥッテ』に比べると全編どうしても重さを感じてしまうオペラですが、ここでは改めて"この曲ってこんなに面白いんだ!"と気づかされるような所が随所にあります。マエストロ自身 「この曲にはバロック的な音が必要」と語っていますが、例えば有名な二重唱《手を取り合って》ではまるで民族楽器のような素朴な響きをオーケストラから導き出し、何とも言えない愛らしさを表現して新鮮。"今"を生きるモーツァルトがここで聴けます。
intoxicate (C)古川陽子
タワーレコード(vol.125(2016年12月10日発行号)掲載)
ノンヴィブラートの弦、管楽器に乗った歌声を聴いてください。映像もみたくなる。録音は優秀です。