ヤーニングは2012年『Jukebox Romance』2013年『Still In Love』の2枚の10インチEPでスペインのElefant Recordsからデビューし、才能溢れるコンポーザーのJoe Mooreと(デビュー時)15歳のシンガー、Maddie Dobieを中心に、Justyna Halas (vocal)、Gordon Campbell (guitar)、Mark Kiff (guitar)、Zoe Illes (cello)、その他多数のミュージシャンが参加した期待のイギリスのポップ・グループ。2014年にファースト・アルバム『Dreamboats & Lemonade』をリリース。
1stアルバムはElefantに所属するThe Schoolや、4ADに移籍したCamera Obscuraのようなインディ・ポップに近いサウンドですが、彼らはよりフィル・スペクターのウォール・オブ・サウンドやブライアン・ウィルソンの影響を音作りに反映していて、まるで60年代の青春ムービーを観ているような甘酸っぱいフレイバーがとても魅力的。
今作は青春ムービーというより、『禁じられた遊び』のギターの哀感あふれるメロディとヘンリー・マンシーニの『ひまわり』、フランシス・レイ『男と女』、ピエール・バルーの作品群などのロマンティックな雰囲気は、まるでヨーロッパ映画やフランス映画のようです。
発売・販売元 提供資料(2016/11/09)
フィル・スペクターへの愛を無邪気に表現した初作から2年。レトロ趣味たっぷりなUKのグループが放ったこの2作目は、〈禁じられた遊び〉のギター・フレーズを真似たような"When I Lost You"を筆頭に、苦みや切なさを増している点に驚かされる。憂鬱なボサノヴァ曲も飛び出すなど、まるで60年代のフランス映画音楽みたいな趣だ。コケティッシュな魅力が加わったマディ嬢のヴォーカルにただただうっとり……。
bounce (C)越山遊歩
タワーレコード(vol.397(2016年11月25日発行号)掲載)