90年代、ロックとテクノの既成概念を覆し、過激なメッセージにノイジーな高速ブレイクビーツを融合させたヘヴィなサウンド『デジタル・ ハードコア』のジャンルを生み出し、フジロックを含む、来日公演でのオーディエンスを暴徒化させるほどの過激な伝説的ライヴ、ビースティ・ボーイズ主宰〈GRAND ROYAL〉からの全米デビュー、機動隊が出動し、メンバー全員が検挙される事態にまで発展した反NATOのデモでのパフォーマンス、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ナイン・インチ・ネイルズとのツアーなど、音楽史に数多くの伝説を刻み込んできたアタリ・ティーンエイジ・ライオット。3枚のアルバム『Delete Yourself 』『The Future Of War』『60 Second Wipe Out』をリリースした後、オリジナル・メンバーの死をきっかけに活動停止状態だったが、2011年に12年ぶりとなる4thアルバム『Is This Hyperreal?』で完全復活。東日本大震災後の来日となったフジロックでは、ステージ上で福島原発事故に触れ、政府による情報隠蔽を痛烈に批判するなど、会場をモッシュと興奮の渦に巻き込む圧倒的なパフォーマンスを見せた。 そして2014年ついに届けられた最新作『RESET』で、ATRは新章へと突入する。ATRの代名詞である過激で強烈なサウンド・プロダクションと、さらにパワフルかつ即効性を強めたリフが生み出すインパクトは間違いなく史上最高レベル。この混沌の時代に向けられたアレックの痛烈で片時もブレる事の無い政治的メッセージは、以前にも増して強く、鋭く、そして熱い。この混沌の時代に楔を打ち込むのは、ATRをおいて他ならない。
発売・販売元 提供資料(2016/08/04)
2011年の前作が12年ぶりだったことを考えると、非常に短いスパンで登場したデジタル・ハードコアのパイオニアによる新作! 重量感抜群なシンセ・リフでの幕開けからアタリ節炸裂で、高速ビートが危険ゾーンに向かって猛進する! そして、手加減知らずの過激なメッセージが現代社会をメッタ斬り! この昂揚感は何事か。メタルコア勢のなかにも信者は多いそうだが、この一枚でまたしてもフォロワーを置き去りにするね!
bounce (C)柴田かずえ
タワーレコード(vol.365(2014年3月25日発行号)掲載)