野田洋次郎(RADWIMPS)のソロプロジェクト、illion(イリオン)。2013年に産声を上げたillionは、ファーストアルバム『UBU』をイギリス・ドイツ・フランスほか世界8ヶ国でCDリリースし、同年には、ロンドンのO2 Shepherd's Bush Empireや、かつてThe Beatlesが初めてのライヴを行ったドイツ・ハンブルクの老舗ライヴハウス「Indra」でのライヴを大成功させた。
初回限定盤はCD+DVDの2枚組で、さらに新作アートワークをフィーチャーしたアートブックが付属。DVDには、ロンドンで行われた初ライヴの映像や、街頭ビジョンのみで公開されていたAbbey Road Studiosでの"BRAIN DRAIN"スタジオライヴ映像、"MAHOROBA"、"BEEHIVE"のミュージックビデオなどが収録。
発売・販売元 提供資料(2019/08/08)
野田洋次郎(RADWIMPS)のソロプロジェクト、illion(イリオン)の3年ぶりとなるアルバム! (C)RS
JMD(2016/07/26)
映画「君の名は。」が社会現象を巻き起こすなか、RADWIMPSの野田洋次郎によるソロ・プロジェクトの2作目が到着。ピアノやストリングスなどの生楽器と打ち込みの融合というillionならではの作風はそのままながら、特筆すべきはトラックメイキングの進化だろう。5lackが参加した"Hilight"が象徴しているように、多くの曲でヒップホップ的なサンプリング主体のアプローチが採り入れられていて、エレクトロニカ/IDM寄りの方向も受け継ぎつつ、よりドープでサイケデリックなビート・ミュージックの色合いを強めることで、確かな現代性を獲得している。一方、近年ハナレグミやAimerといったヴォーカリストとのコラボが続いた成果か、自身の歌唱も深みを増し、幻想的な"Water lily"では原田郁子のコーラスと美しく調和。エレクトロな"85"ではいつになくソウルフルで艶っぽい表情を見せる。「君の名は。」のユースフルな主題歌"前前前世"とはまた異なる、30代になった野田の等身大の魅力が堪能できる作品だと言えよう。
bounce (C)金子厚武
タワーレコード(vol.396(2016年10月25日発行号)掲載)