『ロッシーニ音楽祭コレクションDVD BOX』

【曲目】
1.歌劇『エジプトのモーセ』(2011)
モーセ…リッカルド・ザネッラート(バス)/ファラオーネ…アレックス・エスポージト(バス)/オシリデ…ディミトリー・コルチャック(テノール) 他/ボローニャ・テアトロ・コムナーレ管弦楽団&合唱団/ロベルト・アバド(指揮)/グレアム・ヴィック(演出)
預言者モーセが、ヘブライの民を率いてエジプトを脱出するという旧約聖書の物語に、ファラオの息子オジリデとへブライの娘エルチアとの恋物語を織り交ぜたロッシーニの悲劇。ヴィックの現代的で挑発的な演出が問題となった舞台です。

2.歌劇『絹のはしご』(2009)
ドルモン:ダニエレ・ザンファルディーノ(テノール)/ジューリア:オリガ・ペレチャトコ(ソプラノ)/ルチッラ:アンナ・マラファーシ(メゾ・ソプラノ)/ドルヴィル…ホセ・マニエル・サパタ(テノール)/ボルツァーノ=トレント・ハイドン管弦楽団/クラウディオ・シモーネ(指揮)/ダミアーノ・ミキエレット(演出)
後見人ドルモンを無視して結婚してしまったジューリアとドルヴィル。彼らが密会するためには、毎晩ジューリアが窓から「絹のはしご」を降ろさなくてはいけません…。もちろんそんなことが毎回上手くいくわけもなく…。現代風のセットに、斜めに置かれた鏡を背景として、そこに床面が映し出されるというシンプルな舞台で、ロッシーニ特有のドタバタ喜劇が繰り広げられます。

3.歌劇『バビロニアのチロ』(2012)
チロ…エヴァ・ポドレシ(アルト)/アミーラ…ジェシカ・プラット(ソプラノ)/バルダッサーレ…マイケル・スパイレス(テノール) 他/ボローニャ・テアトロ・コムナーレ管弦楽団&合唱団/ウィル・クラッチフィールド(指揮)/ダヴィデ・リヴァーモア(演出)
旧約聖書に登場するアケメネス朝ペルシャの王チロの物語。バビロニアとの戦いに敗れ、妻子を奪われてしまったチロは、使者の姿を装ってバビロニア王宮に侵入、そこで和解を申し入れますが、バビロニア王バルダッサーレはそれを受け入れることはありません。預言者ダニエッロの言葉に怯えたバルダッサーレはチロと妻子の処刑を命じますが…

4.歌劇『ブルスキーノ氏』(2012)
ブルスキーノ…ロベルト・デ・カンディア(バリトン)/ガウデンツィオ…カルロ・レポーレ(バリトン)/ソフィア…マリア・アレイダ(ソプラノ) 他/ロッシーニ交響楽団/ダニエーレ・ルスティオーニ(指揮)/テアトロ・ソテッラネオ(演出)
1812年、20歳のロッシーニが作曲したこの『ブルスキーノ氏』は、当時彼が手を染めていた「オペラ・ファルサ(笑劇)」に属するもの。1幕というコンパクトな形式のなかに、愛し合う2人の行く手を阻む後見人たちが巻き起こす騒動の物語がテンポ良く詰め込まれています。

5.歌劇『アルジェのイタリア女』(2013)
イザベッラ…アンナ・ゴリチョーヴァ(コントラルト)/ムスタファ…アレックス・エスポージト(バス)/リンドーロ…シー・イージェ(テノール)/タッデオ…マリオ・カッシ(バス) 他/ボローニャ・テアトロ・コムナーレ管弦楽団/ホセ・ラモン・エンシナール(指揮)/デヴィッド・リヴェルモア(演出)
ヨーロッパ世界とイスラム世界の対立を背景にしたこの物語。リヴェルモアの演出は時代を1960年代に置き換え、舞台は北アフリカ沿岸の砂漠の油田に置き換えられています。石油の採掘機や、アニメなどをうまく背景として使い、歌手たちも絶妙な歌を聞かせています。