音楽業界のみならずファッション、ビジネス、スポーツ界など各界の著名人が注目し、その一挙手一投足が常に注目される"絶対王者"=スヌープ・ドッグ。2015年にファレル プロデュースで発表された現時点での最新作『BUSH』から約1年2か月のスパンで完全新作を発表!今作は自身のレーベル"Doggystyle"からの発表、eOne配給の作品。前作『BUSH』で展開されたR&B~歌ものを中心としたスムースな内容から一転、自身の出世作であり代表作でもあるアルバム『Doggystyle』を継承したかのようなギャングスタ・ラップに回帰。いわゆるウェッサイ・サウンド~Gファンク・サウンドを現代にアップデートしたかのような原点回帰作。 (C)RS
JMD(2016/06/28)
古き良きGファンク・サウンドをアップデートさせた原点回帰的な作品、との謳い文句で発表された新作はデビュー以降、要所で組んできたジョー・クール画伯の手掛けるジャケからしてグッとクル方々も多かろう。中身のほうもジャスト・ブレイズのプロデュースによる緊張感漂うハードなギャングスタ・ラップ"Super Crips"から、ニガラッチ名義でセルフ・プロデュースしたディスコティークな"Two Or More"、ウィズ・カリファが参加したメロウなミディアム"Oh Na Na"(制作はデス・ロウ期からの連れ、ダズ・ディリンジャーやスーパフライら)などなど、前評判通りの王道なウェッサイ・チューンがたっぷり。スウィズ・ビーツやティンバランドらのヒットメイカーと並んで、"Coolaid Man"における新鋭カードーの起用や、ゲイリー・ニューマンの80年代ヒット"Cars"を大胆に用いた故J・ディラ作の"My Carz"あたりにも驚かされる、期待を軽く凌駕した傑作だ。
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タワーレコード(vol.394(2016年8月25日発行号)掲載)