フランス人、人気ピアニスト、マニュエル・ロッシュマン待望のピアノ・トリオ作の登場。80年にNY進出。トミー・フラナガンや、ジャッキー・バイアードと出会い、80年代にはパリのジャズ・クラブで名を馳せ、90年代に入ってからは、地元フランスの目利きレーベルNocturne他、オランダのA-Recordや、Columbuia/Sonyといったメジャーからも次々に作品をリリース。日本でもピアノ・トリオ・ファンに広く知られる存在と言えましょう。また89年の記念すべき第一回マーシャル・ソラール・コンペティションで、特別賞"ベスト・フレンチ・ピアニスト"を受賞、92年には"ジャンゴ・ドール賞"を受賞したことは実力の証といえます。
本作はジャズ・ピアノ・トリオと、自らが強く影響を受けたブラジル音楽の要素が融合した作品。ロッシュマンは、2012年、MPBの巨匠トニーニョ・オルタとも共演。Naiveから作品もリリースし、その経験を「自らの中で大きなステップ、結果は夢のように素晴らしいものだった」、と語っている通り、ブラジル音楽の大ファン。本作は、あくまでもジャズのピアノ・トリオを基本としながらもリズム的なものにブラジル的なものの融合も見せています。特にタイトル・トラックのM3「misTeRIO」は快活なリオの躍動感と、鮮やかな色彩感を感じるナンバー。めくるめくような流麗なフレージングと、ブロック・コードを織り交ぜた展開には、MPBのインスト作品のようなノリがあります。またM6はクロス・オーヴァーのフィールドの大御所、デイヴ・グルーシンあたりのブラジル作品や、映画音楽を思わせるようないい意味のポップさが印象的です。一方、ラスト・トラックは疾風怒濤のごとく、高速フレーズを決めまくる格闘技的な演奏。ロッシュマンはかつて、スコット・コリー、アントニオ・サンチェスといったメンバーをバックに迎えた作品もありましたが、このトラックには、その時代のスリルがあふれます。時折、ヒーローと仰ぐビル・エヴァンス的なところが垣間見えるのもいい塩梅。ジャズ・ピアニストとしての心地よい4ビートのスウィング感と、ポピュラー・ミュージックの良さをミックスした、ありそうでないオリジナリティをもったピアノ・トリオ作品です。
発売・販売元 提供資料(2016/12/09)