名曲「みなと」収録。ロックバンド「スピッツ」を堪能できる名盤。
ジャケットの「モニャモニャ」も印象的な15作目('16年作品)。優しい骨太さにグッとくるロックな「醒めない」、澤部渡(スカート)の口笛も印象的な名曲「みなと」、力強い8ビートがずしりとくる「ナサケモノ」などロックバンド「スピッツ」を堪能できる名盤。
タワーレコード(2024/06/26)
前作『小さな生き物』より約3年、通算15枚目のアルバムの発売が決定!シングル「みなと」、2015年ダウンロード限定シングルとして発売された「雪風」を収録。 (C)RS
JMD(2016/05/11)
前作『小さな生き物』を聴き続けてこのニュー・アルバムを待ちわびたファンなら、その温度感の理想的な通底にすぐ気付き、興奮で胸が震えるはず。〈負けないよ〉と繊細に歌っていた生き物が、冒頭曲"醒めない"でいまの温まったモードを〈さらに育てるつもり〉と宣誓するのだから。しかも、ロッキッシュに振り切った『ハヤブサ』(2000年)以上の太く締まった音塊で。スピッツが〈俺〉〈ロック〉って発すだけでやっぱりなぜか高まる。力強い8ビートと優しいアルペジオに痺れる"ナサケモノ"、悩みを蹴散らす眩しい言葉や疾走感に泣き笑いしてしまう"グリーン"と、感情のメーターは上がりっぱなし! 一方で、"みなと""コメット""雪風"といったミディアム・ナンバーも瞬く間に沁み込むパワーがあるし、"ヒビスクス""ブチ"など意表を突くアレンジも随所に。それにしても、ここまで喜びを露にした彼らは初めてでは? 誉めるための文字数が足りないので、あとは聴いてほしい。〈醒めない〉というより、きっと熱くなる。
bounce (C)田山雄士
タワーレコード(vol.393(2016年7月25日発行号)掲載)