エイサップ・ロッキー率いるNYのヒップホップ・クルー集団"エイサップ・モブから、エイサップ・ファーグがアルバム『Trap Lord』(2013年)に続く2ndアルバムをリリース。タイトルから頭文字を取れば"ASAP"という心憎い演出にも自らの誇りをにじませ、デビュー作となった前作の大成功から待望のリリースとなる。育ったハーレムのことから、アイスクリームショップで働いた思い出まで、自身の全てを吐露したという今作で、エイサップ・ファーグは「自身の内面を深く見つめ、自分の全てを伝えることで、人々が惜しまぬ努力することを応援したい。ハーレム育ちの自分にも、NYという街は応えてくれた。」と語る。アルバムタイトルはまさに‘たゆまぬ努力そして成長'といった意で、より自身の内面に忠実なメッセージを色濃く打ち出した、自信作に仕上がった。前作リリース後は、G-Eazy、スクリレックス等とツアーを共にしてきた他、ペインターしての才能を発揮するなど、これまでの‘エイサップ・モブのオシャレなクルー'といった一面とは別の素顔も披露してきた。また今作には、前作に劣らぬビッグ・アーティストの参加も噂されており、大きくスケールアップしたエイサップ・ファーグに期待は高まる!
発売・販売元 提供資料(2016/03/28)
“Shabba”のヒットもあって高い評価を得た『Trap Lord』から3年近くを経て発表されたセカンド・アルバム。その間にはモブのブレーンだったエイサップ・ヤムズの悲報もあり、またシーンやトレンドもすっかり様変わりしてしまったが、その変化に対応するようなファーグのアーティストとして成熟していく様が今作に反映されている。フッド・スター感の強かった前作と比べ、より広い層にアピールできる作品となったことは、かのチャックD(パブリック・エナミー)と自身の母親の語りを交えた"Beautiful People"やスターゲイト制作のR&B風な"Let You Go"あたりに特に顕著だ。一番のトピックとなるであろうミッシー・エリオットを招いたハウス調の"Strive"には驚かされるが、一方ではフューチャー参加の先行曲"New Level"を筆頭に持ち味であるモブ感の強いフロアキラーもいくつか用意。亡きヤムズに捧ぐ"Yammy Gang"にはロッキーらモブの面々にヤムズの実母も参加している。
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タワーレコード(vol.391(2016年5月25日発行号)掲載)