アンタイ・レーベル移籍後初のリリースとなった2012年の『シュガリング・シーズン』に続き、約4年振りに発売となる新作『キッドスティックス』(KIDSTICKS)は、ベス・オートンとUKブリストルを中心に活動する、エレクトロニック・デュオ、ファック・ボタンズ(FUCK BUTTONS)のアンドリュー・ハングが共同でプロデュースを手がけ、デヴィッド・レンチ(FKA twigs『LP1』、Jamie XX「Gosh」)がミキシングを担当。ユニークで魅力的なベスの声を10の純粋で、独創的で、遊び心と動きのある曲に移し変え、しっかりと焦点を見据えたこのアルバムは、地位を確立したひとりのアーティストが時代の波に乗り、目と心を開いた喜びの中でソングライティングのプロセスを完全に練り直す様子を耳に出来る、貴重な作品でもある。
発売・販売元 提供資料(2016/03/28)
Clash (Magazine) - `KIDSTICKS has an effortless quality to it that is woozily endearing."
Rovi
ケミカル・ブラザーズやテリー・キャリアーとのコラボレーションでも知られるUKのシンガー・ソングライター、ベス・オートン。その彼女が、アンタイ移籍作『Sugaring Season』以来およそ4年ぶりとなるニュー・アルバム『Kidsticks』をリリースした。今回はファック・ボタンズのアンドリュー・ハングを共同プロデューサーに迎え、FKAツイッグスやジェイミーXXとも交流が深いデヴィッド・レンチにミキシングを任せている。こうした布陣の影響か、前作のフォーク/ブルースな色彩は減退し、なびやかなエレクトロニック・サウンドが際立つ仕上がりに。ハスキーかつ妖艶な主役のヴォーカルは躍動感に満ち、自身の新たな側面が見つかったことを喜んでいるようにも聴こえる。音の微細な変化でグルーヴを生み出す"Moon"などは、ベス流のインディー・ダンスとも言える曲でおもしろい。モロにアニマル・コレクティヴな"Snow"を聴いた時は、思わず笑ってしまいました。
bounce (C)近藤真弥
タワーレコード(vol.391(2016年5月25日発行号)掲載)