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在庫わずか| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2016年05月20日 |
| 国内/輸入 | 輸入 |
| レーベル | ECM New Series |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | 4811716 |
| SKU | 028948117161 |
構成数 : 1枚
合計収録時間 : 00:48:00
『ラ・マスカレード~バロック・ギターとテオルボ独奏のための作品集』
【曲目】
ロベール・ド・ヴィゼー:「プレリュード ニ短調」「パッサカリア ニ短調」「クープランの森の精」,
ロルフ・リスレヴァン:「序奏」,
フランチェスコ・コルベッタ:「パッサカリア ト短調」,
ド・ヴィゼー:「プレリュード イ短調」「マスカレード、ロンド」,
コルベッタ:「シャコンヌによるパルティータ ハ長調」「サラバンド 変ロ長調」,
ド・ヴィゼー:「シャコンヌ イ短調」,
コルベッタ:「シャコンヌによるカプリース」,
ド・ヴィゼー:「シャコンヌ ト短調」,
コルベッタ:「フォリー」,
ド・ヴィゼー:「ミュゼット、ロンド」,
リスレヴァン:「序奏」,
ド・ヴィゼー:「パッサカリア ロ短調」,
リスレヴァン:「パッサカリアからの終曲」,
ド・ヴィゼー:「サラバンド ロ短調」
【演奏】
ロルフ・リスレヴァン(5コース・バロック・ギター, 14コース・テオルボ)
【録音】
2012年4月、スイス, ルガーノ、Auditorio Stelio Molo, RSI(デジタル:セッション)

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長いこと聴いていなかったアルバム。購入直後に聴いていた時、嫌な思いをしたので、その記憶が固着していたアルバムだった。ようやく、嫌な記憶も薄らぎ、聞き直すと、やはり心を撫でてくれるような安らぎに満たされる秀逸な一枚。特に、Tr.12〈シャコンヌ ト長調〉は、聴き手に優しく微笑んでくれるような曲で、何と心慰められることか。優しい微笑みの功徳、心の傷みを治してくれる。
ト長調は、シャルパンティエは「甘い喜ばしさをあらわす」と述べているとあったが、原文がわからず残念。
夏の日の翳りのような個性を持つように聴こえるヴィゼ―の作品と、快晴の青空を思わせる師匠コルベッタの作品。イタリア人コルベッタ(1615年頃伊パヴィア~1681年仏パリ)は太陽王の宮廷に於いてリュリと広く働き、ヴィゼ―らの教師であり、巨匠としての高い評価を得ていた音楽家と知り得た。
宮廷音楽家は、当然だが、王の神経の消耗を回復させ強壮する力量があったのだと私は信じている。
演奏者自身のライナーノ―ツを読むと、もっと繊細な違いに注意して聴くべきだと思い直す。このアルバムの音楽世界では、繊細に感じ取っていくことが求められるから、何を食べても平気、どんな素材を着ても平気、どこで寝ても平気といった丈夫な神経や精神構造がうらやましくもあった気持ちが、幾分労われる。このアルバムを聴く耳は、繊細さが、更に繊細さが、常に繊維さが必要なのだ。
愁傷に疲れた時でも、聴きたい音楽の詞華集。