幼少期から移り気で激しい音楽の趣味を持ち、コールドプレイやレディオヘッドを経て、ポップ・ミュージック全般を好んで聴くようになったエディ・ジョンストン。やがて彼は、808(リズムマシン)とCasio MT-45(キーボード)を用いた自身のカヴァー・パフォーマンスをネットにアップロードするようになる。中でもヤング・リーンの「Gatorade」がオンラインで人気を博し、それはカナダ人プロデューサー/DJで、キャット・パワーやフランク・オーシャンのリミックスも手がけたライアン・ヘムズワースの目にとまった。二人はすぐにコラボレートすることとなり、ヘムズワースの楽曲「Walk Me Home」にジョンストンがヴォーカルを提供した。さらにヘムズワースは、ジョンストンが同じニュージーランド人アーティストであるロードのクラスメイトだという噂を流した。それは事実ではなかったが、その噂がきっかけとなり、ジョンストンとロードは会うことになった。それはあの「Royals」が大ヒットする直前のこと。
彼が長けているのは、ポップ・ミュージックに覆われたセンチメンタルな楽曲を作ること。「もともとエモーショナルな間奏の入った壮大なEDMが大好き」だというジョンストンが自身の曲の中でお気に入りは「Kick in the Head」。実際の経験に基づいたリアルな感情のこもったものを書き始めて最初にできあがった楽曲だからだ。しかし彼は決して暗い人間ではない。むしろとてもハッピーだ。。そんな彼のプロジェクトであるロンタリアスのデビュー・アルバム『I'll Forget 17』は、人生の大きな節目でもある十代という年齢で多くの人間が経験することが描かれている。そう、世界中のティーンが共感できる作品である。
発売・販売元 提供資料(2016/02/15)
ライアン・ヘムズワース作品への客演で名を売ったニュージーランドの青年、エディ・ジョンストンのソロ・ユニット。ブリストル録音によるこの初作はダウンテンポ的な作りになっていて、オーガニックな風合いが部屋聴きにもってこい。アイドルワイルドのロディみたいな包容力のある歌声と、多感な10代のリアルが詰まったリリック──ビビオの歌モノ路線が好きな方にもオススメしたい、美しく繊細な一枚だ。
bounce (C)上野功平
タワーレコード(vol.390(2016年4月25日発行号)掲載)