パオロ・フレスとの共演で知られるダミアン・クリュゼルらフランスのジャズメンがエチオピアに赴き、現地でカリスマ的な人気を誇るシンガーのアスナケ・ゲブレイエスと組んだバンド。コンピ『Noise & Chill Out』では演歌系の歌唱×ガレージ・ロックな怪曲を披露していましたが、このファースト・アルバムも刺激的なナンバーが目白押しです。例えば、アレマイユ・エシュテのヒット・チューンをグッとテンポを落としてグランジ顔負けのヘヴィー&ノイジーな一品に仕上げたり、ツイストmeetsアラブ・ファンクな曲があったり、渋さ知らズみたいな変拍子バリバリのジャズ・ロックがあったり。〈エチオピアのフィッシュボーン〉なんて宣伝文句も大いに頷けるミクスチャー感覚に、興奮を禁じ得ません!
bounce (C)西尾洋儀
タワーレコード(vol.352(2013年2月25日発行号)掲載)
エチオピーク・シリーズの監修者、ブダ・ミュージックのフランシス・ファルセトの全面バックアップの下、デビュー作をリリースしたユーカンダンツ。緩急自在かつ縦横無尽に唸りをあげるエチオピア人歌手アナスケの素晴らしい歌唱と、エチオピア音楽のエグ味を上手く咀嚼してストレンジかつアグレッシヴにアップデートしたバントサウンドも強烈なインパクトを与えます。尖った音を探している方に是非聴いてほしい一枚です。
intoxicate (C)山本康貴
タワーレコード(vol.102(2013年2月20日発行号)掲載)