2013年6月11日、日本武道館での誕生から約3年、GEM初となるアルバム、その名も『Girls Entertainment Mixture』がリリース!"GEM"とは、『Girls Entertainment Mixture』の頭文字から付けられたグループ名で、"磨かれながら宝石になれ"という思いを込めた『宝石』の意味と、『少女達のエンターテイメントの集合体』のダブルミーニング。自らのグループ名をタイトルにし、本格的なダンス&ヴォーカルを追及した10人組"GEM"の、これまでの軌跡を詰め込んだ、更なる進化を遂げるGEMの名刺代わりの1枚。 (C)RS
JMD(2016/01/21)
いわゆるアイドルが〈何でもアリ〉なアイデアの実験場となって久しい日本だが、どうしてもある種の極北がパンクとして持て囃される傾向の強い界隈だけに、例えば曲調やヴィジュアルも含めてK-Popを媒介して輸入された欧米メインストリーム的な美意識は、(リア充なノリとの食い合わせもあるのか)当人たちの志向に反して追求しづらい領域なのかもしれない。そんななかで上手くバランスを取りながら良曲を生み出してきたのが、2013年より現体制で動くこの10人組である。直球なEDMマナーの"Do You Believe?"に代表されるその本質はこの初アルバムのジャケが醸し出すイメージからもわかる通り。3形態リリースでDisc-2の中身がすべて違うというハードルの高さは無念だが、アッパーな新シングル"Fine! ~fly for the future~"や純粋な新曲"Tears in the sky"など楽曲はどれもポップで高水準だ。インディー期の音源や武田舞彩のソロ曲も収めた区切りの一作であると同時に、界隈の数年後を占う試金石といえるかもしれない。
bounce (C)轟ひろみ
タワーレコード(vol.389(2016年3月25日発行号)掲載)