独ジャズ誌『Jazzthing』の企画"European Jazz Legends"とレーベルIntuitionのコラボ企画第4弾
ドイツの大御所シュリッペンバッハ
ドイツのジャズ誌『Jazzthing』が創刊100号を記念して立ち上げた企画"European Jazz Legends"とレーベルIntuition のコラボ企画第4弾に、アレキサンダー・フォン・シュリッペンバッハが登場。
シュリッペンバッハと言えば、Globe Unity Orchestraや、ベルリン・コンテンポラリー・ジャズ・オーケストラといった先鋭的なグループのファウンダーであり、リスペクトされるアーティスト。メンバーには、ウィレム・ブロイカー、ミシャ・メンゲルベルク、エヴァン・パーカー、ケニー・ホィーラー、そして公私双方のパートナーである高瀬アキと、ヨーロッパが育んだ誰もが鬼才と認める精鋭アーティストを率いてきた存在で、このシリーズに、これ以上にない適任者の一人といえましょう。
そんなシュリッペンバッハ、本ライヴ(今作)では、同じベルリンを拠点にするアーティストを率いて登場。年齢はシュリッペンバッハより30~40歳若いアーティストで、ハービーニコルス、エリック・ドルフィー、そしてセロニアス・モンクといったアーティストの曲を演奏。百戦錬磨でシーンを切り拓き、"フリー・ジャズ"というフィールドで活躍してきた経歴からみると、このコンセプトは少しばかり意外でもあるかもしれませんが、同時に、これらのアーティストの楽曲や個性のコアを捉えて、現代性をもって演奏してきたのも、シュリッペンバッハ。氏自身も、"フリー・ジャズは必要不可欠な要素でなく、論理的に、歴史的な音楽の発展を手掛けて行く方が自分にとって大事だ"、と語っていることを具現化させたといえましょう。
バスクラのルディ・マハールを始め、シュリッペンバッハが近年信頼を寄せるメンバーが結集。伝統的なスウィングのビートと、変貌し続けるリズム、コードに縛られることなく自在に展開していく旋律と、跳躍感が生みだすスリルあふれる即興音楽。ヨーロッパが独自に発展させてきたジャズの歴史を饒舌に語る演奏の数々がここに確かにあります。
発売・販売元 提供資料(2023/06/21)