bar buenos airesのコンピレイション・シリーズは『カルロス・アギーレに捧ぐ』(11年)、『風、光、水』(12年)、『星の輝き』(13年)、そして『ソワレ』(14年)とリリースを重ね、そのどれもがロング・セラーとなり、着実にリスナーの支持を得てきました。本作は、「Flor~花」を選曲のテーマに、シンプルながらディテールに美を宿し、聴いた後に優しい余韻を残すような楽曲を世界中から厳選しました。ブックレットにも可憐な花の写真をあしらい、これまでのbar buenos airesコンピとは趣を変えたボタニカルなデザインとパッケージが新鮮な、新たなる一歩と呼べる一枚です。
ニック・ドレイクの名曲をギター独奏でカヴァーした情緒溢れる(1)から、ブラジルのギター四重奏の端正かつ華麗な演奏でヴィニシウス・ヂ・モラエスの楽曲を奏でる(2)、南米フォルクローレの伝統楽器チャランゴを現代的な解釈で聴かせる(7)、ブラジルのベース奏者による器楽アンサンブル(9)、そしてアフリカはマリのコラ奏者バラケ・シソコの(10)など、国とジャンルを越え、楽器の音色そのものの魅力を最大限に引き出し、細部に美を宿したピースフルな響きをたたえた楽曲を厳選しました。
発売・販売元 提供資料(2016/01/06)
アルゼンチンの音楽家カルロス・アギーレの描く音像風景と共鳴する、世界の美しい音楽を集めて紹介するレーベル〈bar buenos aires〉の新コンピ。カルロス・アギーレの次世代を担うアルゼンチンのコンテンポラリー・フォルクローレ・シーン屈指のピアニスト/コンポーザーであるセバスティアン・マッキが、このアルバムのために新たに書いた楽曲《Flor》は、繊細なピアノ・タッチと優しい余韻が印象的で、この作品のコンセプトを鮮やかに表現している。心地良く、耳障りの良いこの作品は作業中のBGMにも合うが、繊細な音の美しさや余韻にじっくりと浸ってみて欲しい。
intoxicate (C)栗原隆行
タワーレコード(vol.120(2016年2月10日発行号)掲載)