ふたつの名前を持つ少年 ［Blu-ray Disc+DVD］

ナチスドイツの手から逃れた8歳の少年が、たった一人で生き抜いた感動の実話!

ひとつの名前は愛を、もうひとつは勇気をくれた―

■"小さなノーベル賞"国際アンデルセン賞受賞の児童文学作家ウーリー・オルレブによる感動の実話を映画化
2001年、ある実話をもとにした小説がイスラエルで発表され、たちまち世界に波紋を投げかけました。遠く離れたここ日本でも「走れ、走って逃げろ」のタイトルで出版され、ベストセラーを記録しています。
それは、第2次世界大戦時に、8歳のユダヤ人少年が身分と名前を偽り、ポーランド人孤児としてナチスドイツの手を逃れ、たった一人で終戦までの3年間を生き抜いたという驚愕の実話でした。作者はユダヤ人作家のウーリー・オルレブ、"小さなノーベル賞"と呼ばれる、児童文学への永続的な貢献に対して贈られる国際アンデルセン賞を受賞した著名な作家です。自身も過去にユダヤ人強制収容所や隠れ家生活を体験しているオルレブが、学校で子供時代の話を語っていたヨラム・フリードマンの噂を聞きつけ、本人への取材を重ねて書き上げたのです。
この稀有なる実話に深い感銘を受け、一人でも多くの人に伝えなければならないと決意、自ら映画化権を獲得して共同脚本も手掛けたのが、ドイツのペペ・ダンカート監督。数多くのドキュメンタリーやフィクション映画で国内外の様々な賞を受賞し、1994年には『Schwarzfahrer』(黒人の乗客)でアカデミー賞短編実写賞に輝いた監督は、原作との出会いを「見る者の記憶に20年後も残り続ける映画となる素材を見つけた瞬間」と語っています。

■文部科学省特別選定作品
本作は、劇場公開に先立ち、文部科学省より「教育上の価値が高い」として青年向き、成人向きの対象で、稀少な「特別選定」として承認されました。戦後70周年の節目の年に、大人から子供までが見るべき映画として認められ、小規模公開ながら連日満席が続くなど多くの観客が足を運びました。

■700人以上のオーディションで選ばれた双子の兄弟が魅せる魂の演技!
スルリック=ユレクを演じるのは、1年以上かけたオーディションで、700人以上のポーランド語を話せる少年たちから選ばれた、双子のアンジェイとカミルのトカチ兄弟。外交的なアンジェイと内向的なカミルという二人が、アクティブなシーンと情緒的なシーンを演じ分けました。誰をも魅了する愛らしい笑顔をもち、不幸の数々を経験しながらも、純粋な心とユーモアを失わないユレクのいたいけな姿には、胸を締め付けられずにはいられません。その一方で、自らの運命を切り開く強さと賢さは、観る者に生きる勇気を与えてくれます。