幸田露伴の妹にして、明治期の日本楽壇において抜群の存在感を発揮した作曲家・幸田延は、ウィーン留学ののち東京音楽学校で滝廉太郎をはじめとする人材の育成に尽力した。1895年に書かれた代表作ヴァイオリン・ソナタ(未完)は、2001年に清水昭夫氏によって相川のために補筆完成され、ここにその版による初録音が実現した。幸田延が欧州で学び、多くを吸収したであろう同時代のヴァイオリン音楽とともに、稀有な女性作曲家の実像に迫る。 (C)RS
JMD(2015/11/14)
幸田露伴の妹にして、明治期の日本楽壇において抜群の存在感を発揮した作曲家 幸田延は、ウィーン留学ののち東京音楽学校で滝廉太郎をはじめとする人材の育成に尽力した。1895年に書かれた代表作ヴァイオリン・ソナタ(未完)は、2001年に清水昭夫氏によって相川のために補筆完成され、ここにその版による初録音が実現した。幸田延が欧州で学び、多くを吸収したであろう同時代のヴァイオリン音楽とともに、稀有な女性作曲家の実像に迫る。
<相川麻里子(あいかわ・まりこ)(ヴァイオリン)>
3歳よりヴァイオリンを始める。全日本学生音楽コンクール小学生の部第1位。第4回ヴィニアフスキー国際コンクールジュニアの部第5位。第62回日本音楽コンクール第3位。東京藝術大学附属高校を経て東京藝術大学卒業。
藝大在学中の1994年、パリ国立高等音楽院に首席で入学。フランス政府給費留学生として渡仏。留学中にはOrchestre International de Parisとベートーヴェンの協奏曲を協演。ヨーロッパ各地でも多数の演奏会に出演。1996年にイヴリー・ギトリス氏の勧めによりパリで初のリサイタルを開催、好評を博す。新曲演奏にも積極的に取り組み、1997年にはガロワ=モンブランのANDANTEをパリにて世界初演。同年、同音楽院を満場一致の1位を得て卒業する。
帰国後の1998年、津田ホールにてデビューリサイタルを開催。以降は、ソリストとして東京フィルハーモニーなどの国内オーケストラとの共演のほか、室内楽や様々なジャンルに渡り演奏活動を展開。NHK-FMやNHK番組への出演。また、邦人作曲家の新曲演奏にも力を入れていて、現代音楽の演奏会、録音にも多数参加している。
2007年よりlive image ツアーにおいて、イマージュ・オーケストラのコンサートマスターを務めている。2010年にピアニストの加古隆とクァルテットを結成。エイベックス・クラシックより「クァルテット」、「クァルテットII」の2枚のCDが発売されている。
これまでに恵藤久美子、海野義雄、山口裕之、ジェラール・プーレ、故田中千香士の各氏に師事。
<高木早苗(たかぎ・さなえ)(ピアノ)>
都立芸術高校を経て東京藝術大学卒業、ミュンヘン音大大学院マイスターコース修了。鷹取淑子、小林仁、クラウス・シルデ、ミヒャエル・シェーファーの各氏に師事。2015年現在、都立総合芸術高校音楽科講師。全日本学生コンクール、ピティナコンペティション等入賞、霧島国際音楽祭奨励賞。ドイツより帰国後、定期的にソロリサイタルを行う他、室内楽、新曲初演、録音等の演奏活動を行っている。2002~2007年は1人の作曲家の人生と曲で綴る「カフェクラシック」を中心にトークコンサートを各地で公演、また2008年よりNPO法人「カンボジアの子供の人権を考える会」支援のチャリティーコンサートを毎年開催している。
ALM RECORDS/コジマ録音
発売・販売元 提供資料(2015/11/13)