| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2015年10月下旬 |
| 国内/輸入 | 輸入盤:国内流通仕様 |
| レーベル | Alpha |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | ALPHA220 |
| SKU | 4526537151207 |
構成数 : 1枚
【曲目】
(1)ソナタ ヘ短調 作品2-2(1735)
(2)ソナタ ヘ長調 作品1-5(1733)
(3)ソナタ ト長調 作品5-4(1740)*
(4)ラ・ブコン(1740)**
(5)ソナタ ホ短調 作品1-3(1733)
(6)ソナタ ト長調 作品3-6(1739)
(7)ソナタ ハ長調 作品4-6(1740)
(8)ラ・トリボレ(1740)**
(9)ソナタ ヘ短調 作品5-6(1740)*
【演奏】
ブリュノ・コクセ(各種バロック・チェロ)
レ・バッス・レユニ(古楽器使用)
ベルトラン・キュイエ(cmb)
エマニュエル・ジャック(vc/通奏低音)
リチャード・マイロン(cb)
+グイード・バレストラッチ(パルドゥシュ・ド・ヴィオール=高音域ガンバ)

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クラヴサン作品Tr.26も作曲していて、嬉しい驚きだった。どこかで聞いたことがある懐かしい曲調。大ク―プランかロワイエか、ルイ15世時代の音楽の特徴を湛えている。
全曲通して聞いていると、徐々に身に染みていく情感があり、ヘンデルの鍵盤曲集と同様、和泉式部の和歌を思い出す。
〈世の中に恋てふ色はなけれどもふかく身にしむ物にぞ有ける 後拾遺和歌集 第14 恋4 790〉
和泉式部は恋に準えたが、深く身に染むのは、作品のつくりの肌理が極めて細かく、浸透に優れ、徐放してゆくので、無理なく傾聴しているのだと思う。
動画で試聴時とは大きく違い、
独特の繊細な語り口が何箇所かに配置されているような音楽で、私などは最初は聞き過ごしてしまって、後からその意味が分かるような感じがする。明朗快活とは言い難いが、微細で控え目でも効果的な魅力を持つ作曲個性。
バリエルの詩情表現は、和歌とも似ているように私には感じられる。
“表現が内省的であり、理知的に、1度も2度も練り直された上で出てきている、控えめ目な感じがします。”(大岡信『四季の歌 恋の歌 古今集を読む』より)
遺憾ながら、ライナーノ―ツを読んでも、楽器の発展変遷期でもあり、バリエルが非常に楽器や技術に対しても並々ならぬ研究熱心だったくらいにしか私にはわからないのだが、演奏者コクセもバッハ〈無伴奏チェロ組曲〉を4種類のチェロで弾いた録音もあることから、良い蘇演が成されているのだと思う。
日本画家の速水御舟らと同様、40歳で亡くなったのは、“天与の資質に加えて更に一段と凄まじい精神の彫琢があるように感じられてならない。”(村越伸『眼、一筋』)ゆえか。
vol.1の再販を希望する。
Jean-Baptiste Barrièreの祥月命日(1747年6月6日)に。