才媛リーズ・ドゥ・ラ・サールのラフマニノフ全曲
ルイージ&チューリッヒの万全のサポートを得て録音
チューリッヒ歌劇場の専属オーケストラ、フィルハーモニア・チューリッヒ。2012/2013シーズンより音楽総監督に就任したファビオ・ルイージ指揮の下、さらなる進化を遂げています。2015年からは自主レーベルpholharmonia ● rec(フィルハーモニア・レコード)も立ち上げ「幻想交響曲」、「ワーグナー:前奏曲と間奏曲集」、「ヴェルディ:リゴレット(DVD)」を発売し好評価を得ています。今回は、2013年から2015年までアーティスト・イン・レジデンスを務めたフランス出身のピアニスト、リーズ・ドゥ・ラ・サールを迎えてラフマニノフの5つの協奏作品をライヴ録音しました。
リーズ・ドゥ・ラ・サールは1988年フランスのシェルブール生まれ、13歳で協奏曲デビューをし、14歳でフランスのナイーヴ・レーベルに最初の録音を行い、以後世界から注目される才媛ピアニスト。その実力は、故・吉田秀和氏も彼女の「ショパン:バラード全曲、ピアノ協奏曲第2番」のCDを評価していたことから、可憐な容姿だけではないことが証明されています。
ラフマニノフのピアノ協奏曲は、古今東西のピアニストによる名盤ひしめく楽曲。後期ロマン派特有のメランコリックで情感に満ちた音楽が大変魅力的な楽曲。そこにはピアニストとしての力量が見事に発揮されます。リーズ・ドゥ・ラ・サールは真っ向からそれぞれの作品に挑んでおり、この演奏を通して技術面・表現面において飛躍を遂げ、より深い音楽性を手に入れたことがわかる見事な演奏を聴かせています。それはオーケストラの好サポートを得たことも大きく影響しており、音楽を大きく掴み、力強く豊かな抒情性をたたえたオケの響きが、ピアノの美しい旋律をより一層引き立たせることに成功しています。
2015年11月には読売日本交響楽団、オスモ・ヴァンスカ指揮で、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の演奏が予定されています。日本でのコンサートに期待の高まる1作です。
キングインターナショナル
発売・販売元 提供資料(2015/10/02)
多くの巨匠達がこれまでラフマニノフのピアノ協奏曲の全曲録音を残してきたが、再びその歴史にひとつの演奏が刻み込まれることになる。故・吉田秀和氏も絶賛し、現代を代表する女流ピアニストとなったリーズ・ドゥ・ラサール。リストやショパンのアルバムの演奏を聴いて彼女の世界に魅了された人々も多いはず。全身全霊で挑んだ今回のライブ録音。力強く迫力に満ち溢れたその音楽は、聴き手を一気に虜にする。とりわけ第3番でのずば抜けた技巧と抒情豊かな表現力には圧倒されてしまう。彼女の解釈を支えるルイージとチューリッヒ管のサポートにも脱帽だ。言葉では言い表せない感情がひた走る演奏!
intoxicate (C)飛田陽海
タワーレコード(vol.119(2015年12月10日発行号)掲載)