セルとクリーヴランド管弦楽団のヴィルトゥオジティと最高度に発揮させたフランス音楽名演集。
セルとクリーヴランド管が残したドビュッシーとラヴェルの正規録音は当アルバムに収録された3曲のみだが、そのいずれものが個性的な名演ぞろいである。
ドビュッシーの「海」は、クリーヴランド時代のセルがほぼ毎シーズン取り上げた愛奏曲の一つで、曖昧模糊とした雰囲気とは無縁の、細部まで彫琢され尽くした緻密さに耳を奪われる。ブーレーズの先駆的な解釈ともいえるが、熱を帯びた高揚感は19世紀人としてのセルならでは。ラヴェルの2曲も同様だが、繊細かつ優雅なニュアンスが生きるパヴァーヌ、そして正確無比で強靭なリズムが圧倒的なクライマックスを築く「ダフニスとクロエ」第2組曲と、20世紀のオーケストラ芸術を極めた名コンビの魅力が満載である。

表1:アメリカ・エピック初出盤LPのジャケット・デザイン使用/表4:アメリカ・エピック初出盤LPのジャケット裏掲載
解説:間洋一
ソニー・ミュージック

発売・販売元 提供資料 （2015/07/24）

タワー・レコード"Sony Classical"スペシャル・セレクション第9期。ジョージ・セルとクリーヴランド管が残したドビュッシーとラヴェルの正規録音は当アルバムに収録された3曲のみだが、そのいずれものが個性的な名演ぞろい。ドビュッシーの「海」は、クリーヴランド時代のセルがほぼ毎シーズン取り上げた愛奏曲の1つで、曖昧模糊とした雰囲気とは無縁の、細部まで彫琢され尽くした緻密さに耳を奪われる。ラヴェルの2曲と合わせ、20世紀のオーケストラ芸術を極めた名コンビの魅力が満載。1963年録音。 (C)RS

JMD （2015/07/30）