ピストルズに見切りをつけ、唯一無二の方向性を見出したロットン率いるP.I.Lの1979年リリースの2枚目。CANやDUB,KRAFTWERKから影響を受けたメンバーの最高傑作との呼び声が高く、当時のパンクス達が凍り付いたのも想像に難くない。ヘヴィーにうねるベースと耳障りでギュアンギュアンなギターの絡みが不安を掻き立て緊張感に満ちた世界観を創り出した。後年クリエイションのアラン・マッギーがレーベル名に使った(4)はこのアルバムのハイライトにして象徴的で不思議な煙が漂うミニマルな楽曲。上物ノイズがカオティックな(6)のツンのめりテクノインストも最高。このアルバムのエンディングを飾る(12)なんて天にも昇る気分になる崇高さも兼ね備えており映画のエンドロールを観ているよう。 (C)竹森晋一
タワーレコード(2020/05/19)
パブリック・イメージ・リミテッドがセカンド・アルバムとして1979年に発表するも、特殊仕様のため限定にせざるを得なかった缶入り12インチ3枚組のオリジナルから、曲順を入れかえて2枚組LPとして出しなおしたスタンダード・エディション。それまでの音楽的手法から開放されたとも言えるアヴァンギャルドな音像とクリエイテヴィティは、のちのオルタナティヴ・ロック・シーンにも大きな影響を与えた。まさに唯一無二の個性を放っていた時代の彼らが産み落とした先鋭的でスリリングな作品。1980年発表。 (C)RS
JMD(2015/07/17)