ニューポート・ジャズフェスにおける帝王・マイルスのすべて約4時間分に及ぶ未発表音源を収録!
2011年のマイルス・デイビス生誕85周年および没後20年を記念してリリースされた「ブートレグ・シリーズVol.1」、2012年の「Vol.2]、2013年の「Vol.3」に続く帝王のさらなるお宝発掘音源シリーズの続編が遂に登場!1954年、アメリカはロードアイランド州ニューポートで、有名な興行師ジョージ・ウェインによってはじめられたニューポート・ジャズ・フェスティヴァル。姉妹フェスがニューヨークを始めとする複数の都市でも開催されており、今日にいたるまでジャズの最重要フェスとして活況を呈している。帝王マイルスは1955年にフェスに初登場、この時の「ラウンド・ミッドナイト」の演奏は壮絶なもので、彼がColumbiaと契約する契機となったもの。今回のセットには1955年、1958年、1966年、1967年、1971年、1973年、1975年の7回分の公演が収録されている。参加メンバーを見ていただくと、それがどれだけ壮観かおかわりいただけるだろう。アコースティック~電化マイルスの変遷がライヴ・テイクで楽しめる豪華なセットなのだ。収録時間はトータル296分で、うち約4時間分がこれまで未発表であった音源となる。
発売・販売元 提供資料(2015/05/26)
本作を聴いて1955年のニューポートジャズ祭に関わる逸話が彼のジャズ史的な印象を一新させてくれる。今回、今まで一部が発表されていた演奏が全て聴けるようになった。マイルスに先行するジャズ・ジャイアンツ達の登場の後、まるで九重親方と貴乃花のあの一戦のように、この日を境にしてマイルスは帝王に上り詰めていく。さらにコンサートが終わるとさっさと会場を後にする彼が最後まで観客の反応を確かめた翌年、エレクトリック・マイルスの時代が始まった。記録の向こうにある様々な逸話がこのアルバムを飾っている。フュージョン再発見の今の時代、電気楽器使用の呪縛を解いたマイルスの演奏はあまりにも大きい。
intoxicate (C)瀧口秀之
タワーレコード(vol.117(2015年8月10日発行号)掲載)