"FUSION BESTコレクション 1000"第7弾。スムース・ジャズの人気ギタリスト、ノーマン・ブラウンのダンサブルな2004年ヒット作。マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイング・オン」のソウルフルなカヴァーも話題に。国内初CD化。 (C)RS
JMD(2015/05/13)
いまやジョージ・ベンソンを追う存在ともいえるジャズ・ギタリストのノーマン・ブラウン。メロディアスに〈歌う〉ギターはもちろん、近年はヴォーカル志向も強めてきている彼の2年ぶりとなる新作は、全体はスムース・ジャズ然としながら、ベンソンの最近作『Irreplaceable』のごとく実にR&B色が濃厚だ。シャンテ・ムーアらが参加した前作に続き、今回もジェイムズ・ポイザーとヴィクター・デュプレーを制作陣に起用しており、彼らが手掛けた“I Might”“Come Over”(ソングライトにはエリック・ベネイも関与)やジェイ・ディーも関わった“Angel”は、それこそネオ・ソウル的な文脈で捉えたくなるクールなR&B。マーヴィン・ゲイ“What's Going On”のカヴァーもやるなど、ジャズというよりも、むしろソウルマン的な振る舞いが頼もしい。そして、器用な指使いでウェストコーストの爽快な景色を描きだすギター・プレイも絶好調だ。
bounce (C)林 剛
タワーレコード(2004年11月号掲載 (P71))