NY拠点、Smalls やSmoke といったクラブを中心に、着実な活動を繰り広げるピアニスト、デイヴィッド・バークマンのリーダー作。90年代の半ばあたりから、トム・ハレル、クリス・チーク、そして、ブライアン・ブレイドや、ナシート・ウェイツといった話題のメンバーとともにコンスタントに作品をリリース。最近ではオランダのChallenge や、Smalls Live といったレーベルで作品をリリースしてきましたが、本作は、実に10年ぶり、古巣であるPalmettoからのリーダー作になりました。というのも、ここには、かつてのレコーディング・エンジニアであったMatt Balitsarisもカムバックして、プロジェクトが始動。PalmettoRecordsは、スタッフの変遷があり、2年ほど前からはまた新しい体制になっていますが、バークマンは自らの原点となったレコーディング場所であり、Mattが拠点としたMaggie's Farmに集合する運びとなったのです。幸運なことにかつての中核メンバーであったブライアン・ブレイドも数々のプロジェクトの合間を縫って参加。そして、バークマンが長い間信頼するプレイヤー、ビリー・ドリューズ、アダム・コルカーが参加。そこに、新たに、今を時めくベーシスト、リンダ・オー、そして、バークマン自身が初めて共演した時から強いインスピレーションを受け、一緒にレコーディングしたいとの思いを強く抱いたというテナー・サックス奏者、ダイナ・ステファンスが加入。正にタイトルが示す通り、新旧の友情が結実した作品となりました。オープニングからブライアン・ブレイドの美しいスティック・ワークが光る他、流麗なバークマンのピアノの健在ぶりもうれしいもの。3管が合いまみえるM3や、デイナ・ステファンスのダイナミックなテナーが聴けるM4や8は特に聴き所です。楽曲も、すべてこの録音のために書かれたもの。参加メンバーたちの気持ちがこもった作品です。
発売・販売元 提供資料(2015/08/03)