80年代のスーパー・グループMasqualeroのメンバーとしても活躍
(with Arild Andersen, Jon Balke, Nils Petter Molvaer)
ECMの諸作にも参加し、マヌ・カッツェ・バンドの重要な一角ともなったノルウェイのベテラン・サックス奏者Tore Brunborg のリーダー作
鬼才Eivin Aarsetも参加
静謐な美しとエレクトロな音楽が混然一体となった一作!
1960年生まれ、今年57歳となるノルウェイの代表的サックス奏者、Tore BrunborgのACT第一弾!
Toreは、Arild Andersenを中心に、Jon Balke、Nils Petter Molvaerらが集ったノルウェイのスーパー・グループMasqualeroのメンバーとして80年代初頭から注目を集めたことを筆頭に、Ketil BjornstadやTord GustaavsenのECMの作品でも知られるところでしょう。
また、近年では、世界的なスーパー・ドラマー、マヌ・カッチェのバンド・メンバーの一角として、活躍。マヌ・カッチェ曰く"トーレは、(演奏してほしいと)思い描いたズバリのサウンドを表現し、魅惑してくれるアーティスト"とか。ジョニ・ミッチェル、ピーター・ガブリエルといったPOPS界の大スターのバンドから、一分のズレも許さないような美意識が漲るヤン・ガルバレクのバンドに在籍してきたドラマーがマヌ・カッチェであるだけに、この言葉は、Toreの実力とセンス、美意識を証明してやみません。
本作は、そんなToreがワールドワイドなシーンに向けて自らの表現を形にしたリーダー作。
本人の控え目な性格もあってか、とかく、サイドメンとしての活動が評価されることの多いToreであるだけにこの作品は注目。しかも、メンバーには、同世代(61年生まれ)のEivin Aarsetも名を連ねて音楽世界を拡張しているのです。ノルウェイ、ベルゲンの北西、山々や湖が美しい街に生まれたルーツをそのまま反映するかのような、美しく透明感にもあふれる音楽世界を原点にする一方、ギターの歪みやエレクトロニクスを使用したサウンドを混然一体と展開。そのコントラストにはToreの音楽的な視野の広がりも感じられます。特にフォーク的なEivinのギターと、コブシを感じさせるToreのサックスがスペイシーに静かに絡み合うオープニングから、モチーフを組み合わせながら、エレクトロに突入、鋭利に振り切れんばかりの演奏を見せるM2など圧巻!しかし、Toreのキャリアを振り返れば、ニルス・ペッター・モルベルとの共演も30年前からのもの。このサウンドは、一つの必然といえましょう。
Tore自身、「このバンドは偽りのない本物」と語っているだけに、今後の活動も楽しみ。録音はレインボー・スタジオ、エンジニアはヤン・エリック・コングスハウグ。数々のアーティストとの演奏を重ねて培ってきたアーティストの本領発揮作です。
発売・販売元 提供資料(2023/06/21)