リアーナが突如発表し世界中を驚かせた通算8作目。ドレイクを迎えたダンスホール・モードな先行曲(4)"Work"、ヌーノ・ベッテンコートの哀愁ギターが沁みまくる(3)、テーム・インパラを気だるく艶めかしい歌声でカバーした(9)など、音数少なめのダーク&インディなサウンドを圧倒的存在感で乗りこなして女王の貫録を見せつける。次章への突入を思わせる意欲作!
タワーレコード(2016/02/09)
2015年にデビュー10周年を迎えるディーヴァ、リアーナの前作『アンアポロジェティック』から約2年半ぶり、通算8枚目となるオリジナル・アルバム。 (C)RS
JMD(2016/01/30)
Tidalの誤配信によって瞬時にその音源が世界中へと広がってしまうという、かなりイレギュラーな形で発表されてしまったリアーナの新作。そんな〈事件〉すら味方につけた彼女が本作で示すのは、逞しい自分の意志だ。デビュー時から世話になってきたデフ・ジャムを抜けて自主レーベルを立ち上げたリアーナ。ドレイクとのシングル"Work"で見せるのはこれまでにないほどプリミティヴな姿だし、"Higher"ではかつてなくブルージー。そして、"Kiss It Better"や"Love On The Brain"で狂おしいラヴソングを歌う姿は、まるで何かから解放されたよう。タイトルが示す通り、彼女自身の反骨心が強い意志へと昇華されている。テイム・インパラの"New Person, Same Old Mistakes"をカヴァーしているのも、ポップ・ディーヴァであることを強いられたこれまでの体制への反発からだろうか。自分の心の声に従うままに紡ぎ上げた、ネクスト・レヴェルのポップ・アルバム。
bounce (C)渡辺志保
タワーレコード(vol.388(2016年2月25日発行号)掲載)