ピアニストJulia HulsmannとシンガーTheo Bleckmannによる待望の初のコラボ作品。
■今回一緒に取り組んだのは、クルト・ワイル。誰もが知っている “Mack The Knife”, “Speak Low”や“September Song”, をはじめとするワイル作品、さらにワイルが親しみを持っていた詩人Walt Whitmanの詩+Juliaの曲3曲というセッティング。
■2013年ドイツのDessauで開かれたKurt Weill Festivalに唆されてこのプロジェクトはスタート、2014年6月にオスロにてついにマンフレッド・アイヒャープロデュースの下レコーディング。Hulsmannのグループのレヴェルを一気に押し上げた作品でプレーヤーの想像の可能性も大きく広げたことがうかがえる。
■イギリス人トランぺッター/フルーゲルホルン奏者のTom Arthursは2013年リリースのHulsmannの前作『In Full View』でデビューとなったが本作ではほぼ全編フィーチャーされた形で彼のトランペットとBleckmannの歌が全編に彩りを添える。Theo BleckmannはMeredith Monk ensembleの『Mercy』や『Impermanence』などに参加してきているが、、ジャズ・シンガーとしてECM作品に参加するのは本作が初!要注目作品!
発売・販売元 提供資料(2015/02/10)
ユリア・ヒュルスマンが、テオ・ブレックマンをゲストに迎えたクルト・ワイルの作品集。いくつか自作曲も交えて、ワイルとアメリカというのが新作のコンセプト。これまでランディ・ニューマン、ニック・ドレイク、スティングの楽曲を取り上げてきたヒュルスマンだが、このワイルもなかなかに斬新かつ、新鮮。シゼル&ブッゲを思わせるが、透明度の高い穏やかな響きの下では密で感度の高いインタープレイがくり広げられる。E.E.カミングスや、エミリー・ディキンソンの詩に代わって今回は、ウォルト・ホイットマンの詩を取り上げ作曲した。しかし曲間に異様な長さの沈黙を挿入するのは、どうしてなのだろう。
intoxicate (C)高見一樹
タワーレコード(vol.118(2015年10月10日発行号)掲載)