超ベテラン・シンガー、メアリー・スタリングスのHigh Note 第4弾。1939年生まれの彼女。本作が録音されたのは2014年で、なんと75歳を迎えていながら、その歌唱力は衰えることなく、本格的な歌の味わいは、レコーディングに恵まれなかった70.80年代という時代の不遇も埋めるかのようなものを感じさせます。
本作は、数々の偉大なる音楽家のスタンダード楽曲を取り上げた作品。しかし、スタリングス曰く、“いわゆる典型的なトリビュート作品ではなく、自らを導いてくれた音楽家に対する感謝の気持ちを捧げた作品としたかった”のだとか。実際、11トラックのうち4曲は、カル・ジェイダー、ディジー・ガレスピー、カウント・ベイシー、ビリー・エクスタインといった、彼女にとって、メンターであったり、共演者だったりしたアーティストによるもの。そのメロディや、詩が語りかけてくるものに共感したスタリングスは、共に奏でた経験、言葉や振る舞い一つ一つ、学んだことを音楽として、今の時代に蘇らせ、表現していきます。
バック・メンバーは、以前の3作をプロデュースしたエリック・リードが去りましたが、才人ブルース・バースがピアノとアレンジを担当。ベースとドラムには、ピーター・ワシントンとケニー・ワシントンが参加。鉄壁のリズムを迎えれば、スウィングを基礎にした4ビート・ナンバーもスロー・バラードも、間違いなし!また、ラテン的なナンバーでは、パーカッションの名手レイ・マンテラが参加して熱い色彩を加え、サム・クックのナンバーではスローなリズムで、ソウルフルなヴォーカルを披露してくれます。
スタリングス自身が作詞したAfro Blue や、ロマンティシズムと同時に優雅ささえ漂わせたアレンジを得たセロニアス・モンクの名曲<Reflections> なども聴きもの。カル・ジェイダーとの共演作から半世紀!ニューヨーク・タイムス曰く、もしかして、今日のベスト・シンガーは彼女では、とも評価するアーティストの充実作です。
発売・販売元 提供資料(2015/03/05)